【鋼の錬金術師】禁忌を犯す者、煉獄に堕ちる (ページ11)

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禁忌の錬金術ページ11

アイザック「キング・ブラッドレイ！今こそ我が氷結により、貴様を葬り去る！」
エド「待ちやがれ！」
応戦してアイザックの足下を錬金術で崩壊させるエド。
飛び散った氷を空中で錬成し、熱湯の雨を降らせた。
エド「あちゃちゃ！！」
クレア「ばぁーか」
拳銃を片手にフードを被ったクレア。
拳銃を宙に頬り投げてそのすきに手を合わせると、キャッチした拳銃に青い光が走る。
クレア「真の風よ、愚か者を切り刻め・・・・暴風発動――――――！！！」
銃弾の当たるところが、拳銃の威力を無視して爆破される。
正しくは粉々に切り裂かれる、だ。
爆発の際の煙に紛れ、アルの鎧の頭が外れた。
アイザック「！？空の・・・鎧だと・・・？まさか・・・・・鎧に魂を定着させたというのか？」
クレア「マジかよ・・・お前ら一体・・・・。」
彼の本能が危険を告げる。これ以上聞くなと。
だが現実は残酷だ。
アイザック「腕を失い、弟は身体が空っぽ・・・・・そうか・・・お前ら・・・・・禁忌をおかしたな！錬金術師最大の禁忌・・・人体錬成をやったんだな！？」
エド「ッ！！」
怒りに我を忘れそうになるが、エドの後ろからの殺気で冷静さが戻る。
クレアの殺気だ。
「返せ・・・返してくれ・・・。」
「タッタヒトリノ、イモウトナンダ。」
クレア(――――ッ！！)
クレアが迷わずアイザックの肩を拳銃で撃つ。
一発、二発。
ミリア「ッ！？クレア！？」
雰囲気がおかしいクレアに声をかける。
その瞬間、アルの姿を見て事情を理解する。
ミリア「・・・ああ、そういうこと・・・。」
クレアがアイザックを氷の壁から突き落とす。
エド「諦めな！使おうにも水がないぜ。」
アイザック「忘れているぞ？人体の７０％が何でできているのか！！」
ビュンッ、グサッ
エド「！！」
アル「兄さん！」
自分の血液を使いエドを攻撃した。
クレア「・・・そうか。水に関わる錬金術だものな。そういう使い方もあるんだ・・・。」
すぐに自分の手を切り裂き、血液で刃を生み出すクレア。
それをよけたアイザックは逃げ出した。
ミリア「待って！クレア！」
クレア「・・・なんだよ、ミリア。」
ミリア「落ち着いて。」
クレア「――――ッ！！」
路地に逃げ込んだアイザックは、ブラッドレイと対峙していた。
アイザック「ブラッドレイ！・・・・・フフフ・・・・・フフフフフ・・・・・ハハハハハ！覚悟！！」
血液で赤黒い刃が錬成され、ブラッドレイに向かっていく。
だが、死んだのはアイザックの方。
血の水溜まりの中に転がされた紅い球体が、消えるかのようにすぅっと壊れた。