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三話 ページ3

次は移動教室で、俺は依然としてAちゃんにひっついて移動する。

Aちゃんはなんにも言わずにこにこ笑顔で俺の話を聞いてくれていて。

_______ああもう、こういう所凄い好きなんだよね。

「でねでね、今度烏野と練習試合することになってさ」

「あー、あの、飛雄くんが入ったっていう」

ちくり。

飛雄くん。

俺は未だ「及川くん」なのに。

飛雄は、Aちゃんに名前で呼ばれてる。

嫉妬か。男の嫉妬は見苦しいぞ。

そう自分に言い聞かせた。

「あ、じゃあ、試合見に行っていいかな。
あたしちょっと興味あるんだよね、バレー!」

えへへと笑う彼女はとても、凄く可愛くて、さっきまでの胸の痛みなんか何処かに飛んで行ってしまった。

「本当ー?じゃあさ、俺、Aちゃんの為に頑張るね!」

「ふふ、うん、頑張ってね。応援してるよ」

ぽんぽん、と俺の肩を叩いて微笑んだ彼女は、お持ち帰りしたい位の可愛さだった。

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作者名:いち太郎 | 作成日時:2014年8月18日 20時

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