触れたいけど、触れさせたくはない【冨岡義勇】

番外編◯禁止 2 ページ48

なんとなく離れたくなかったから、飲み会にAを連れてきた

だが、宇髄と伊黒に何か言われていたら何故か席は俺の隣ではなくなっていた

不死川│A
伊黒│自分│宇髄

解せない……

その後も宇髄に飲め飲めと酒をどんどん注がれ、頭がぽやぽやしてきた

顔も熱い……


ふ、とAに目を向けると、頼んだ卵焼きをむぐむぐ食べていた

かわいい

宇髄「なぁーにみてんだよーおら、もっと飲め」

そんなこんなされているうちに厠に行き、席へと戻ると
伊黒が俺が席を離れている間に飲まされたようで転がっていた

自分も正直頭があまり回らないのだが
仕方ないので伊黒を運んでいると

宇髄「あ？……おいおいおい
A、顔真っ赤だぞ」

不死川「っぁーお前、これ……日本酒だぞ」

『あれ、ちがいました？あれーんふふ』

と、顔を真っ赤にしてるAがいた

宇髄「とりあえずA、水飲め」

宇髄に抱え込まれ、水を口に宛がわれるが、

『んむ』

飲んだ水より溢した方が多いくらい口の横から水が溢れ落ちていった

宇髄「うぉっ、マジか…不死川……なんか拭くもん」

不死川「おら、Aなーにしてんだァ」

『んーぁーふふ、しなずがわさんだーふふ』

何故か不死川に抱きつき出した

不死川「？！おいっ」

『しなずがわさんいい匂いだーふふ』

終いには胸に顔を埋め出す始末

宇髄「A」

宇髄に腕を引かれてまたすっぽりと宇髄の足の間に戻る

『うじゅいさんー』

宇髄の腕の中で体を反転させ、

ちゅ、という音をたて宇髄の頬に接吻していた

『んーふふ、あれ？うじゅいさん顔赤い？』

顔の距離が近いまま、ぺたぺたと顔を触り出す始末

宇髄「………まじか、ちょ、おい」

不死川「A、やめろォ
って待て待てくっつくなっ」

離そうとした不死川にまたもや抱きつき、顔を近づけるA

そこでようやく我に返り、Aを
引き剥がして自分の方に寄せる

『ぁれ、ぎゆーさん？
あれ、おこってる？』

と言った途端、Aの力が抜けた

義勇「…おい？」

宇髄「寝たのか…？」

顔を覗き込むと、すやすやと寝入っていた

義勇「……」

宇髄「そのまま帰っていいぞー
早く寝かせてやれー」

自分以外の人間がいるときに
Aに飲ませてはいけないと悟った


もちろん、他の二人も同じことを思っていた

宇髄「はーあれはやばいな、酔いが覚めたわ」

不死川「まったくだァ」

酔いつぶれた伊黒を屋敷へ送りながらそう話す二人であった

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