お礼をしに来たよ ページ8
『これはまた、随分と手酷くやられたなあ』
「死んでないからセーフだよ、セーフ」
『そうか。ところで君、あれを見て何か思うところがあるんだろう?』
「太宰さんのパレス? あるけど、太宰さんは聞いてくれないと思うよ」
『聞く耳を持たないのなら叩きつけてやれば良い。君が遠慮する必要なぞはないさ』
「……わかったよ。ちゃんと手伝ってね、ジャンヌ」
『ああ、勿論だとも。私の全ては、君の自由のために』
「__い、おい、シリウス!」
高い声に名前を呼ばれ、Aの意識が浮上した。
「う……ん」
「目が覚めたか。待ってろ、今回復してやるからな!」
モルガナがペルソナを喚び出す。温かい光がAを包み、鉛のように重かった体が自由を取り戻した。
「ん。もう大丈夫。ありがとう、モナ」
「おう! じゃあ早く行ってやれ」
モルガナに笑顔で頷き、武器を握り締めて立ち上がると、シャドウに向かって全速力で駆ける。土煙を裂いて現れたAに、全員の視線が集中した。
走る勢いはそのままに、床を蹴って高く飛び上がる。
「さっきのお返しだ、よっ!」
落下の勢いと共に脚を振り下ろし、硬い靴底をシャドウに思い切りぶつけた。
「おおー、やるなーシリウス」
「復活するなりあれかよ。武器かペルソナ使えよな」
双葉と竜司の囃し立てる声を聞きながら、シャドウに踵落としを見舞ったAは床に降り立った。
こちらを睨むシャドウを負けじと見つめ返し、口を開く。
「あんたに言いたいことがある」
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はつらい(プロフ) - 優曇華院咲月さん» ありがとうございます。面白いと言っていただけて嬉しいです! (2021年2月4日 23時) (レス) id: f8150a8d0e (このIDを非表示/違反報告)
優曇華院咲月(プロフ) - 何でこんなに面白いのに伸びないんだ!?…とても面白かったです。 (2021年2月4日 9時) (レス) id: 6169f467e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はつらい | 作成日時:2020年6月3日 19時