最年少の苦悩 ページ17
佐｢明日の動画は…御参りとおみくじだけどその最後あたりで言う？｣
｢はい、そうします｣
｢…めぐろ、さん｣
篭った声で俺の名前を呼ぶ。
｢…私は｣
｢宮森さんには近くで見て欲しいから、俺たちに着いてきて｣
｢…分かりました｣
岩｢ふっか達には言っといたよ、みんなおっけーだって｣
宮｢了解、だいたい目黒くんがやろうとしてることは分かるから…頑張れ｣
阿｢俺も。途中で噛んだりしちゃいけないよ？｣
｢大丈夫っす｣
ラ｢…応援する気になれないな、やっぱり｣
岩｢…？｣
ラ｢めめに取られちゃうと思うと、なんだろ…鼻がツーンってして、目の前が歪むんだっ…｣
｢…ラウ｣
俺が踏み出すより前に、宮森さんがラウの所に歩いていった。
＿＿
side＿miyamori＿
｢ラウールくん｣
両手で顔をこれでもかと押さえて、手と顔の隙間から涙が垂れていく。
ラ｢Aさんは…めめのことが、好きなんでしょ？｣
そう言われ、心臓が締め付けられて顔が赤くなる。
ラ｢やっぱり、そうなんだね…その気になってた俺…本当…っ｣
｢…私ね、SnowManに出会ってよかった、ラウールくんに出会えてよかったって思ってる｣
｢でも代わりに、色んな言葉を浴びせられてたし、正直辛くもあった…私、昔から人見知りなこともあって初対面の時、対応が酷かったかもって思ってね｣
｢なんでかな、SnowManと会ってから、自分に自信が持てるようになったの、一番の理由はラウールくんだと思うんだ｣
岩｢確かにラウ、宮森さんと楽しそーに話してたしな｣
佐｢見てるこっちも和むっていうか！！｣
阿｢それ見てるうちに宮森さんも笑顔になってって｣
宮｢ラウールも宮森さんに釘付けだったし｣
｢きっとラウールくんがいなかったら私は昔のままだった｣
ラ｢…っAさ｣
彼の首に手を回してぎゅっとした。慰めるように。
｢…好きになってくれて、ありがとう｣
ラ｢…うっ…うん…っ！！｣
岩｢あーあ、宮森さんの服、ぐしゃぐしゃだよ笑｣
佐｢めめぇ！！！これでいいのか！！｣
｢何がっすか笑…ラウ｣
目黒さんが近くに来れば、ラウールくんは私の服を握って離さない。
ラ｢…酷いことしたら、許さないからね、めめでも｣
｢おう｣
ラ｢はぁ…Aさん｣
｢な、｣
ラ｢めめがなんかしてきたら俺のとこ来てね！｣
大きな体に力強く抱きしめられ、私も背中に手を回した。
｢分かった笑｣
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作者名：沫梨 | 作成日時：2020年2月20日 18時
