夕飯のお話 い ページ10
アパートに着くと、何故か私の自転車があった。
ダイヤル式のやつ使ってるけど、番号教えたっけ?
お布団を持ち、部屋に行く。
部屋の前につくより先に、ドアが開いた。
安室「お帰りなさい。」
A「た、ただいま帰りました!」
とても不思議な気分に陥る。
イケメンが私の帰りを待っていて、笑顔でもてなしている。
…けしからん!
ってか、大丈夫かな?声裏返ったりしてないかな?
ってか、ただいま帰りましたって初めて言ったぞ?何故口から出てきた?
持っていたお布団を少し強引に奪われ、代わりに紙袋を渡された。
安室「風見に渡してあげてください。」
A「ん?あ、ご飯!あれ?三人で一緒に食べないんですか?」
安室「風見はこのあとやって貰うことがあるので」
もう20時だというのに可哀想な気もするけど、そういうことなら仕方ない。
A「愛のこもったお弁当だよ!って渡してきますね!」
苦笑されながらも送り出された。
車に戻ると、風見は電話の最中だった。
疑問に思ったんだけど、私にお願いされた事を今二人で顔合わしてやりとりすれば良かったのに。何故私を経由したし。
電話が終わった頃にドアを開け中に入る。
A「はい!貴方の敬愛する人の愛がたっぷり入ったご飯!このあとも程ほどに頑張ってね!」
風見「降谷さん、何か言ってなかったか?」
紙袋を受け取りながら質問してきた。
A「このあとやって貰うことがあるって言ってたけど、さっきの電話の相手違かったんだ?」
そう。私はてっきり電話の相手が降谷だと思っていた。
やって貰うことの指示でも受けてんのかな〜?と。
A「まぁ、このあと何かしらのアクションがあるんじゃない?」
風見は、そうだな。と呟き、私は風見を見送った。
部屋に戻ると、美味しそうなご飯達が二人分並べられていた。
A「あ!パエリア!食べたかったんだよね、パエリア!」
安室「やはりそうでしたか。」
A「え?何でわかったんですか?エスパーだったんですか?」
安室「昨日寝言で、美味しいパエリアをたらふく食べたい。と言っていたので作ってみたんですよ。」
A「神!神様は存在したんですね!ありがとうございます!いただきます!」
安室「召し上がれ。」
笑顔で見てくるから、ちょっと恥ずかしい。
ってか、旨っ!!
A「美味し過ぎる!レストラン開いた方が良いくらいの美味しさですよ!」
魚介のハーモニーが素晴らしかった。
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作者名:黒猫になりたい | 作成日時:2019年1月15日 1時