◼️ ページ8
目の前に座る目黒くんが
ほら早く、と後ろを向けと促す。
嫌だって言っても聞こえないフリ。
目の前にいるのに。絶対聞こえているのに。
しばらく攻防戦をして
私が折れて後ろを向く。
スルッと目黒くんの指先が首筋に触れて
もう私の体はガチガチに固まる。
目黒くんが今、どんな顔で私の髪を束ねているのか
すごく見たい。鏡持てばよかった…。
耳や首筋に指先が触れる度
顔に熱が帯びていく。
目「できた」
そんな声と共に
目黒くんが私の肩に手を置いて
後ろから顔を覗き込む。
思った以上に顔が近くて、思わず離れた。
そして目黒くんがゴソゴソとポケットから携帯を取り出して
視界に入った携帯。え？まさか。
カシャ、と音がして
目黒くんが携帯を見る。
え？
目「いい感じ？」
画面を見せられて、そこに映るのは
やっぱりアホみたいな顔をした私。
『なななな、なんで撮ったの！？』
目「見たいかなって思って」
『か、鏡でいいじゃん！』
目「ないじゃん」
『あっちある！』
目黒くんはジーッと私を見て
首を傾げて何こいつみたいな顔をして
最初座っていたところに戻っていった。
『え？や、さっきの消して！』
目「さっきの？」
『ええ？なんで惚けてるの？』
目「春川、うるさいよ」
『……！』
好きな人と自分の部屋で謎の言い合い。
さっきまでの激甘目黒くんが急に姿を眩ませた。
でも本当はちょっと嬉しい。
目黒くんと対等に話せた気がしてすごく嬉しい。
鏡で一応確認。
意外と上手い。
これは…やってるな？完全に前科ありのやつ！
『…慣れてる』
目「ん？」
『…今まで何人の女の子の髪をくくってこられたのか』
目「初めてだよ」
『…え？』
目「春川いつも髪下ろしてるから、髪上げてるの見てみたいなって」
『……』
目「なんか幼くなったけど、いいじゃん」
優しく笑う。
そして思う。
目黒蓮…
恐るべし…と。
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まりりん(プロフ) - 読み返し読み返し…また戻ってきました！もぅ、策士な目黒くんの言葉にドキッ！きゅん♡の沼ですよ。渡辺先輩のアシストもさすがだし。逢沢さんの作り出す台詞が、それぞれにドンピシャすぎて脳内ドラマ再生しちゃってますもん！笑！続き楽しみにしています！ (2022年9月23日 3時) (
レス) @page49 id: 65e5944be6 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 気になりすぎます、、、。どうなるのか気になって毎日読んじゃってます！ (2022年9月21日 21時) (レス) @page49 id: 6f1d9dcbb1 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - すごーく楽しみに待ってます！待ちきれず何度も最初から読み返しています…。春川さんと目黒くんの今後を楽しみにしています！ (2022年9月21日 20時) (レス) @page49 id: 7edd60c260 (このIDを非表示/違反報告)
tsu(プロフ) - コメント失礼します。ほんと大好きな作品です。私の好みを全部知ってるんじゃないかと思うほどドンピシャすぎて１ヶ月に1回は読み直してます。お願いです。もっと主さんのこの作品を読ませてください！続き毎日楽しみに待ってます！ (2022年9月21日 19時) (レス) @page46 id: 5f3df0e30b (このIDを非表示/違反報告)
はるはる - 昨日読みはじめて、一気にここまで読んじゃいました。どきどき、にやにやが止まりません。お話の続き、楽しみにしています。 (2022年9月21日 18時) (レス) @page46 id: 7d12ceb543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢沢
| 作成日時：2022年1月1日 17時
