◼️ ページ27
『目黒くん…』
目「ん？」
『…あの…』
少し体が離れ、至近距離で目黒くんと目が合う。
でもその破壊力に耐えられずすぐ目を逸らすように俯く。
『…目黒くんからもらったボールペン…壊れちゃって…』
目「ボールペン？」
『…ひまわり柄のボールペン。
部長が踏んじゃって割れちゃったの…』
目黒くんからもらった大切なボールペン。
肌身離さず持っていたら、あんなことにはならなかった。
止まりかけた涙がまたブワっと溢れ出す。
目「また泣く」
『だって…大事にしてたのに…』
目「また買えばいいよ」
『…でも』
目「また買ってあげるから泣くなって」
クイッと顔をあげられ
至近距離で目が合う。
目黒くんの指先がポロポロと流れる涙を拭う。
きっと今、私は酷い顔をしているのに
目黒くんは何も言わず優しく微笑んでる。
もし私がここで奇行に出て
目黒くんにキスをしたら
どんな顔をするだろう。
事故でもなんでもいいから
私のファーストキスの相手は目黒くんがいい。
好奇心で顔を近づける。
さらに近づいた距離に
目黒くんから笑顔が消えた。
目「なにしようとしてる？」
『…』
目「いいけど、いいの？」
囁くような小さな声は
ちょっと掠れてる。それがまたカッコイイ。
目黒くんがさらにグン、と近づいて
鼻と鼻が触れ合う距離。
どちらかが動けば
確実に唇が触れる。
心臓が破裂しそうなくらい暴れてる。
この音は目黒くんに聞こえているだろうか。
このキス1つで、何かがまた変わるなら
動き出すなら
いくしかない
覚悟を決めて目を閉じる。
渡「もう終わったー？」
無駄に響く声。
私のあと一歩を遮る。
目「おあずけだな」
目黒くんの悪戯な笑顔。
2人の距離が離れる。
渡「あれ？邪魔した？」
柊「目黒くんに任せて帰ろうって言ってるのに
先輩言うこと聞かないから」
『もう本当に！先輩ふざけんな！』
渡「なんだてめえー！」
目黒くん大爆笑で
またいつもの元通りの空間。
目黒くんの気持ちは掴めないまま
想いは取り残されたまま
好きが募って溢れていく。
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まりりん(プロフ) - 読み返し読み返し…また戻ってきました！もぅ、策士な目黒くんの言葉にドキッ！きゅん♡の沼ですよ。渡辺先輩のアシストもさすがだし。逢沢さんの作り出す台詞が、それぞれにドンピシャすぎて脳内ドラマ再生しちゃってますもん！笑！続き楽しみにしています！ (2022年9月23日 3時) (
レス) @page49 id: 65e5944be6 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 気になりすぎます、、、。どうなるのか気になって毎日読んじゃってます！ (2022年9月21日 21時) (レス) @page49 id: 6f1d9dcbb1 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - すごーく楽しみに待ってます！待ちきれず何度も最初から読み返しています…。春川さんと目黒くんの今後を楽しみにしています！ (2022年9月21日 20時) (レス) @page49 id: 7edd60c260 (このIDを非表示/違反報告)
tsu(プロフ) - コメント失礼します。ほんと大好きな作品です。私の好みを全部知ってるんじゃないかと思うほどドンピシャすぎて１ヶ月に1回は読み直してます。お願いです。もっと主さんのこの作品を読ませてください！続き毎日楽しみに待ってます！ (2022年9月21日 19時) (レス) @page46 id: 5f3df0e30b (このIDを非表示/違反報告)
はるはる - 昨日読みはじめて、一気にここまで読んじゃいました。どきどき、にやにやが止まりません。お話の続き、楽しみにしています。 (2022年9月21日 18時) (レス) @page46 id: 7d12ceb543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢沢
| 作成日時：2022年1月1日 17時
