【HUNTER×HUNTER】トウソウ×カイシ【カイト】 (ページ11)

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｢……ん…?｣

パチリと目を冷ますとやけに暖かくてそのままもう一度寝ようとした瞬間｡

柔らかい感覚に異変を感じる｡

その光景で思わず二度見をしてしまった｡

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｢……な…んだと…!?｣

やけに近いカイトの顔…と綺麗な白髪｡

思わずさわってみたくなったのはきっと好奇心からだろうか｡

恐る恐るとさわってみることに…｡

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｢……そう言えば…はじめてかも…｣

｢何がだ?｣

｢シャベッタァァ─────ッ!!!｣

とっさの不意打ちで対応できず､そのまま後ろに転がり込み､落下｡

背中を思いっきり打ち付けた｡

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｢痛っ…｣

｢大丈夫か…!?｣

落下の原因である本人は腕を伸ばして､私の腕をつかんだ｡

背中を擦りながらなんとか起き上がれたが…未だに背中がじりじりと痛む｡

不覚だよまさに｡

｢大丈夫そうだな｣

｢ビビったぞカイトっ!!いつから起きてた!?｣

｢Aが起きる少し前だな｣

｢じゃあ狸寝入りをしていたのか…?｣

｢そうなるな｡……って何不貞腐れてるんだ?｣

｢別になんでもない｣

さわってみたかったのに…なんて言えない｡

この年で変態にはなりたくない｡

顔を覗かせてくるカイトをはらいながらため息をついた｡

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｢……そう言えばさっきの続きは?｣

｢ん…?｣

｢｢…そう言えば…はじめてかも…｣の続きだ｣

｢あぁ…あれな…｣

うーんと考えて出した答えは普通の人から見たら当たり前で｡

私から見たら当たり前じゃない答えだった｡

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｢人の体温がこんなにも暖かいんだなって｡今まで…まあ忘れた分を省けば､こうやって寝たことがなかったからな…｣

｢……すまなかった｣

｢気にしないでいいぞ｡今までそうして生きてきたのだから…これからもきっとそうして生きていく｣

ジャラリと音をたてた手枷は､今までの､これからの私の姿なのだ｡

｢行くあても帰るあてもないから…な｣

｢野垂れ死ぬのが落ちだろう｣と呟いて｡

向き合ったカイトの目と合わせないように瞼を閉ざすと､抱きあげられる感覚｡

やけに白髪が近くに感じた｡

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｢なら､俺と来るか?｣

｢…ん?｣

｢だから､俺と旅をするかって聞いてるんだ｣

｢………｣

今なんと言ったのか?

一緒に旅をする?

枷がついてる私なのに…?

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｢…こんな不自由な枷がついた私だぞ?｣

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いざこざに巻き込まれで､めんどくさいのが落ちなのに…それでもカイトの声は曲げる意思がなかった｡

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｢もうAは自由じゃないか｣

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