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優衣side.
理亜ちゃん、どうしたんだろう…?
大丈夫かな…
こういう人に、何かトラウマを持ってたりするの…?
だったら悪いことしたな...でも、仲良くしてほしいし……
考えろ考えろー、どうにか二人が仲良くできる方法っ!!
……そういえば、私も昔、こういう系の人は苦手だったなあ……
最初は仲良くしてきたのに、なぜか突然裏切られちゃったんだよな…
なんでだろうな。
まあ、今更考えても仕方ないか。
「――ちゃん?優衣ちゃん〜、どぉしたの〜?」
『っ!?っあ、ごめんごめん。ちょっと考え事してて…』
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「バーカ、誰がアンタなんかと仲良くするの?」
「気持ち悪い、近寄らないでくんない?仲間だと思われたくないし」
誰よ、仲良くなりたいって言ってきたのは。
近寄るのも、あんたがそうしたんでしょ?
「ちょっと可愛いからって調子乗んないでよね」
どうして?
私のこと、散々可愛いって言ってくれたのに。
「もう学校来んなよ」
酷いよ、私の居場所はどこなの??
どうすれば許されるの…?
わたしは、一体…………
「勉強もできない」
そんな、いつも90点以上採ってるでしょ?
“お母さん”のために、こんなに頑張って勉強したのに…
「家事もできない」
ごめんなさい、これでも頑張ってるつもりだったの。
あなたはこれだけじゃ、まだ満足できなかった?
「あんたに生きてる価値なんてないから」
価値のない人間を生んだのはどこの誰?
紛れもない、あんただったはずだ。
私はもう、壊れかけてた。
「ゆいちゃん?だっけ?わたしと仲良くしてほしいなあ〜!なあんてっ!」
そんな暗闇に満ちた私に、“あなた”という一筋の光がさしこんだ。
『………』
私を変えてくれた美乃ちゃんなら、
理亜ちゃんも、変えてくれるはずだよね。
『理亜ちゃん!!』
「?」
きっと。
『今日から一週間!私の家にお泊まりしない?勿論美乃ちゃんも!』
「!?え、エート」
「いいねぇ〜!わたし、その案乗ったぞぉ〜!」
これが、少しでも二人が仲良くなるきっかけになってくれれば嬉しいな。
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