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モブの逆襲2 ページ19

はあ、可哀想に。あんなクズとクソの混ぜ合わせみたいな奴らに同情しちゃってさ。
 他人のために命を捨てることが仕事みたいなイカれた野郎どもに情を持っちゃって。それが当然のことだというのに。

 養豚場の豚が豚肉として出荷されていく様を、涙を流しながら見届けているみたいでなんだか気色悪い。
 思わずおえっ、と舌を出すも、質問には懇切丁寧に答えてやる。



「――全てはクソ展開盛り沢山のこのストーリーを、少しでもマシなもんにしてやるためだ」



 ……って、こんなこと言ってる場合じゃねーぞやべぇ!! あのオッサン足速すぎだろ!?

 最初はアイツが俺の術式を知らないというアドバンテージを利用し、発砲されまくってる隙になんとか距離をつけたが、もうあそこまで……。
 エレベーターまでの距離はあともう少しだが、あのスピードだと追いつかれるのも時間の問題。応援はついさっき夜蛾にメールで送ったからコイツが高専の結界外に出れば後はどうにかなる。
 そこまで粘らねーと!!


「ほじょ、かんとく……」

「あー、もうお前うるせぇんだよ!! こちとらただでさえ体力ねーってのに更に体力削ってくる気か!!!」

「ご、ごめんなさい……妾……じゃなくて、私ついさっき都合の悪い現実を全然受け入れられなくなってて貴方に八つ当たりを…………それで、謝ろうと……」

「後にしろ!!」

 律儀かコイツ!! 状況考えろってんだ状況!!
 ったく……。

 ――あ。

「……星漿体、目を閉じろ」

「えっ……?」

「いいから目を閉じろ!」

「わ、わかった」

 本殿に向かう際に通ったトンネルに差し掛かったところで、星漿体に目を閉じるよう指示する。
 人形のように無機質に転がっているソレを見て、咄嗟に口走っていたのだ。

 黒井美里の死体。
 いや、死んでないのかな……? えー、どうだろ。オッサンは運良きゃ生きてるとか言ってはいたが。
 この血の量じゃ出血多量かなんかで死んでんじゃねーの? いやっ、でもこれならワンチャン……。

 まあ、生きていたとしても死んでいたとしても俺には関係ない話だ。ただ、一応星漿体の今の精神状態も考慮して、あまり刺激しないように目は瞑らせたが、どうせ後から知ることになるだろうし意味ないか。まあ、そもそも俺たちがあのオッサンから逃げ出せる保証もないけど。

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ガシヤマ(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます! 蘆花さんの作品は楽しく読ませていただいています……! 夢主君を気に入っていただけて嬉しいです。 (3月31日 18時) (レス) @page7 id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - やだすきなにこの夢主くん。あるあるが全て詰め込まれてて最高です! (3月31日 18時) (レス) @page11 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます! 文句言いながらもやる時はやってくれる夢主君ってかっこいいですよね、私も大好きです。 (3月11日 21時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
サンドレラ2世 - 夢主かっけぇぇ! (3月11日 21時) (レス) id: 0ee11eb3e3 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - 星雀さん» コメントありがとうございます! うまく完結できるようストーリー構成はこだわったので嬉しいです。 (2月8日 21時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ガシヤマ x他1人 | 作成日時:2024年1月7日 17時

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