モブに転生したけどヒロインのリア充っぷりがうぜぇ【呪術廻戦】

夢主あるある（鈍感・天然・ドジ・愛され） ページ16

全員が高専の結界内に入った時、張り詰めていた緊張が一気に解けた。因みに俺は途中で力尽きたから五条に担がれながらなんとか目的地まで到着した。
　五条はずっと「なんで俺が」という顔をしていた。仕方ねーだろ、俺の専門は頭なの、頭脳戦なの。

　てか、さっきまであんなにシリアスだったのに、なんだよこの平和具合は。誰のせいだ？ 俺のせいだよバーカ！！

　……茶番はここまでにしておいて。

　五条に降ろしてもらい、早速全員を天元の所まで案内しようと口を開く。俺としてもさっさと終わらせてさっさと帰りてーしな。
　どうせ家帰ったら筋肉痛確定だし、明日は休みとってゴロゴロしようなんてことを考えていた。


　だがそれは突然の出来事。


　五条が俺を地面に降ろして、星漿体の護衛は二度と御免だなんて疲れ切った口調でそう呟いていた時だった。
　気付いたら五条の身体に、鋭い刃物が貫通していた。

　待て、何が起こってんだ。ここって結界の中だよな？ マジで何なの？
　えっ、オッサン誰？ いつの間に結界内に入ったの？？
　うわっ、五条刺してんじゃん！ 防具無しで？ お前勇気あんな〜。そしてご愁傷様だなオッサン。今日がお前の命日っぽいぞ。
　その白髪ゴリラ、星漿体と喧嘩してた時に窓ガラスを指一本でうっかり割るような奴だぜ？ お前勝ち目あんの？ どんだけ自信あんだよ。
　まさか、指一本超えて眼力だけで割れるとか？ やべーな、オッサン。

　そんな呑気なことを思っていると、五条が刺されているにも関わらず馬鹿みたいな力でオッサンを宙に投げ、それを夏油が呪霊操術で召喚したであろう呪霊で宙に舞うオッサンを丸のみにした。

　夏油は五条に慌てた様子で駆け寄るが「問題ない」と一言。オッサンの気配にギリギリで気付いて急所を外していたようだ。

　中々のバケモンだな、お前。俺の中でお前はゴリラからスーパーゴリラキングに昇格したぜ、よかったな。

　スーパーゴリラキングは飲み込まれたオッサンを未だに警戒し、先に天元の所へ向かうよう指示する。
　夏油は「油断するなよ」と釘を刺し、俺を担いで道案内を要求。状況が状況なので俺は文句一つ言わずに道案内を行う。

　漣は星漿体を姫抱きにして俺たちについてきた。黒井は自分の足できちんと走っている。羨ましいよ、運動神経に恵まれてさ。

　おっと、後ろから何やら騒音が聴こえるな。ろくなことになってねーんだろうな。
　ま、五条に任せとけば大丈夫か。

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