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気づいた時には、私は彼の両肩を押し返していた。
このまま行為を始めてしまえばとんでもないことになる予感がしたのだ。そしてこの流れに乗じて口も勝手に動いていた。
「不死身だからって私のことを蔑ろにしないでください」
その言葉に彼は驚いている様子だった。
当然だ。
私は今まで文句は言いつつも彼からの行為は受け入れてきた。こんなにしっかり拒絶を示したのは今日が初めてだろう。
茫然としている彼に対し、言葉を続ける。
「確かに私はどんなに酷いことをされても必ず生き返ります。魂を壊されない限り、永遠に。
けれども痛みは感じます。死への恐怖もあります。そこは勘違いしないでください」
今度は私が彼の頬に手を添える。
「生き返るとわかっていても死ぬ時は苦しいし、怖いんです」
夏油呪術師連れ戻しの件もあって、私は死ぬことに抵抗がないと周囲から思われがちだが、そんなことはない。
痛いのは普通に嫌だ。死ぬのも嫌だ。
苦しいし、辛いし、何よりも悲しい。
自分に向けられる殺意、冷え切った無情さ、それが心を抉る程悲しいのだ。
だから———
「君にだけは、そんな風にされたくない」
彼の目をしっかり見つめながら、はっきりと伝えた。
すると、耐えきれんとばかりにボスンと倒れ込んできて深い溜息をついた。大丈夫だろうか。
「……ずるい」
「正直に意見を述べただけです。ずるいも何もないですよ」
ポンポン、とふわふわの白髪を撫でる。
彼は小さな声で、本当に小さな声で「……ごめん」と呟いた。
別にいいですよ、正気に戻ってくれたのであれば。やっぱりちゃんと伝えるべきですね、自分の考えは。
「あと、もう一つ勘違いしないでほしいことがあります」
「なに」
「君に対して好意は抱いていないですけど、君以外とこうことはしたくないとは思っています」
「それを好きって言うんだよばーか！！！！！！！！！」
【主人公】
好意は抱いていない、キスをしたいともハグをしたいとも思わない。けれども五条以外にはされたくない。
いやそれを好きっていうんだろ？ と思う人はそう思ってくれても結構。
でも彼女の口から「五条呪術師、好きです」という言葉が出てくることは一生無い。
前の話ではラブシーンよりシリアスと感動の方が多かったので番外編でそういったものを書こうかなと思い書きました。
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ガシヤマ(プロフ) - れーとさん» イベントに参加させていただきありがとうございます！ 自慢の作品なので神作と言ってもらえてとても嬉しいです。気が向いたら他の作品も読んでみてくださいね。 (1月31日 18時) (
レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
れーと - 初コメ失礼します。どうしてこんな神作がいかにもふざけている名前のイベントに参加してくれたのか分からなかったです。イベント参加ありがとうございますorz。(絵がおじょうずなっこって) (1月31日 17時) (レス) @page34 id: 52d6184189 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ - 白うささん» お読みいただきありがとうございます！ またまだ未熟なところもありますが、私の作品をもっと色んな知ってもらえるようにがんばっていきたいと思います！ (1月5日 20時) (レス) id: 5392177912 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - あ、あれ？最後まで読んだら目から鼻水が（（初コメ失礼します！！最高な作品でした！！ありがとうございます！！（？） (1月5日 20時) (レス) @page19 id: a68f5e51e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガシヤマ | 作成日時：2024年1月1日 19時
