【鬼滅の刃】始祖と鬼狩り〜伍〜

鬼狩り２４６ ページ46

〜蜜璃サイド〜


私が駆けつけて見たものは、炭治郎くんが今にも鬼にやられそうになっている光景。


木の竜を斬りつけて救出すると、炭治郎くんは驚いた顔で私を見た。


炭治郎「かっ、甘露寺さん！！」


蜜璃「休んでていいよ！！ 頑張ったね、えらいぞ！」


炭治郎「待って、ゲホッ……上弦です！ 上弦の肆で……」


何かを言いたそうにしながら咳き込む手負いの炭治郎くんを地面に座らせて、私は鬼の方を向く。


この鬼は敵。悪い鬼！


でもそれなら、刀匠さんたちを襲っていた魚の化け物たちをやっつけた……あの雷は誰がやったのかしら？


蜜璃「ちょっと君！ おイタが過ぎるわよ！ 禰豆子ちゃんと玄弥くんを返してもらうからね！」


そう声をかけると、鬼は蔑むような目で睨みつけてきた。


憎珀天「黙れあばずれが。儂に命令して良いのはこの世で御一方のみぞ」


えっ……？ あばずれ？ あばっ、あ……


私！？ 私のこと！？


信じられない！ あの子なんて言葉使うのかしら！？ 私の弟とそんな変わらない年格好なのに！！


あら？ でも鬼だと実年齢と見た目は違うわよね。それにしたってひどいわ！



憎珀天「血鬼術・狂鳴雷殺」



木の竜の口から、雷と音波状の血鬼術が放たれて私に向かってくる。


炭治郎「甘露寺さん！！」



蜜璃「恋の呼吸＿＿＿参ノ型・恋猫しぐれ！！」



私は飛び上がりながら広範囲に斬撃を繰り出し、雷撃と音波を斬り裂いた。


蜜璃「私怒ってるから！ 見た目が子供でも許さないわよ！」


憎珀天「………」


鬼は太鼓を叩いて、私に次々と攻撃を仕掛けてくる。


畝りながら迫る巨大な木の竜を、私は呼吸を使いながら迎え撃った。


蜜璃「恋の呼吸＿＿＿弐ノ型・懊悩巡る恋」


竜の胴体を螺旋状に斬りつけると、次は竜の口から無数の衝撃波が飛ばされてきた。


蜜璃「恋の呼吸＿＿＿陸ノ型・猫足恋風」


斬撃を展開して防御する。それにしても、なんて凄まじい攻撃！


憎珀天「この速さでもついてくるか。



……ならば、術で埋め尽くす」

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