【鬼滅の刃】始祖と鬼狩り〜伍〜

鬼狩り２４４ ページ44

〜貴方サイド〜



無一郎「こいつはどうなったの？」


無一郎は潰れた上弦の伍を睨みつけて警戒しつつ、私に訊ねてくる。


貴方「再起不能にした。もう復活はしないから安心して」


そう教えると、安堵したように刀を鞘に納めた。


無一郎「よかった。こんなにあっさり倒してしまうなんて、さすがだね」


そういえば……無一郎には正体を明かしたけど、鬼の姿を見せたのは今回が初めてだったな。


何はともあれ、ここに来ている上弦の鬼の目的はわかった。あとは残った奴を始末するだけ。


小鉄「あ、あの！ 俺たちを助けてくれて、ありがとうございました！」


鉄穴森「本当に助かりました。鬼のあなたに命を救われるとは、例の伝説も本物なのかもしれませんね。


鋼鐵塚さんも無事です。あの人、小屋が壊れても研磨の手を止めていません」


小鉄くんと鉄穴森さんが私にお礼を言ってくる。


貴方「無事で何よりです。まだ安心できないので、警戒を怠らないでくださいね」


鉄穴森「わかりました。……ところで時透殿」


鉄穴森さんは、今度は無一郎に話しかけた。


鉄穴森「Aさんたちはどちらに？ 鬼の襲撃があったので、無事かどうか心配で」


無一郎「多分どこかで鬼と戦ってると思う。僕もこれから捜しに行くつもり。


鉄穴森さんたちは、鋼鐵塚さんも引き摺って安全な場所へ避難して」


鉄穴森「はい……お気をつけて」


二人に見送られながら、私と無一郎はその場を後にする。


最初の襲撃があった場所へと戻るべく、木々の間を走り抜けた。


貴方「炭治郎、禰豆子ちゃん、玄弥くん……大丈夫かな」


そう小さく呟きながら空を見上げる。


早く駆けつけるべきだったのに、上弦の伍に時間を使ってしまった。とても心配だ。


三人はまだ鬼と戦っている。それに＿＿＿＿＿蜜璃ちゃんの気配も。



みんな私が守る。絶対に……！！

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