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鬼狩り50 ページ50

〜貴方サイド〜



____柱合会議当日。


私は柱合会議の時間が近づいてくるにつれ、落ち着かない気持ちになってきた。


別に鬼殺隊の柱が怖いわけではない。


でも、今の私にとって偉い人というか上司にあたるから、立ち振る舞いとか気をつけなきゃいけないし……


何より、鬼殺隊と良好な関係を築く上で柱、ひいてはお館様とのやり取りは重要な鍵を握る。


私が鬼殺隊を目指した理由のひとつに、“お館様への接近”がある。


鬼舞辻はお館様の命を狙っている。だからいつか絶対、お館様……産屋敷一族を滅ぼすべく近づいてくる。


その時のために、私は鬼殺隊としてなるべく出世し、いつでも彼らを守れるようにならなきゃいけない。


産屋敷家は____私が生まれた時代から存在する公家の末裔だ。


長い歴史の中で、何度かお世話になったこともある。


ただ、向こうは私を知らないはず。


人間としての私の名前や容姿、人格は、時代の流れとともに変えているから。


同じ人物が何百年も老い衰えることなく生きていると、周囲の人間に怪しまれる。


鬼舞辻と同じにはなりたくない。人間を敵に回したくない……そのためにも、擬態は必要な能力だった。


鬼になったその時から私の時間は止まり、その精神はいつまでも幼い少女のまま。


それでも鬼舞辻の追跡を逃れ、鬼舞辻の情報を得るため、無理やり人格をねじ曲げて自分を偽ってきた。


ある時は商人の男、ある時は大名お抱えの忍。ある時は富豪に仕える女中。


そして今____『神室A』は、もともと町娘として束の間の平穏な暮らしを送るために作った人格。


平安時代の、“素の自分”に近い人格だ。




アオイ「Aさん、そろそろ時間ですよ。会議に遅れてしまいます」




昔のことを何となく思い出していた私は、アオイちゃんの声で慌てて我に返った。


貴方「わかった! 今行くね!」



もう二度と、大切な人を失わないために。


今度こそ鬼舞辻を亡き者にするために。



____私は、同族の頸に刃を振るう。




____


お星様が赤く……!? ありがとうございます!

続編にいきますが、これからもよろしくお願いします!

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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時

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