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鬼狩り40 ページ40

〜貴方サイド〜



しのぶ「では、なぜ気を失ったのかまではわからない____ということですね?」


貴方「は、はい。なので、今の話で全部になります。


何の参考にもならなくて、すみません……」


しのぶ「いえ、そんなことはないですよ」


私が肩を落とすと、しのぶさんは励ますようにそう言った。


しのぶ「空気が凍てつくように冷たいと言いましたね? 実は、私の姉が最も傷ついているのは肺なんです。


肺の細胞が壊死している。恐らく原因は血鬼術。


吸い込むことで、肺に致命的な損傷を与える。そう考えられるでしょう」


肺は、鬼殺隊士にとって大事な部位。全集中の呼吸を行うために必要なのだから。


そこを狙って攻撃してくるなんて、悪質な血鬼術だ。


しのぶ「一命はとりとめましたが……許せない。姉を傷つけた上弦の鬼。


私がこの手で討ち取れたら……!」


膝に置かれたしのぶさんの手が震えて……力強く握りしめられる。


私も、カナエさんとしのぶさんに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


私なら多分……上弦の鬼相手でも勝てた。もっと早く到着できていれば。


他の隊士の命だって、救えたかもしれない。


貴方「加勢しなきゃいけなかったのに、気絶なんかして……本当にごめんなさい……」


そう溢すと、俯いていたしのぶさんは顔を上げ、私を見た。


しのぶ「夢の中といい、あなたはよく謝る方ですね。


まるで……全部自分が悪いと言わんばかりに」


貴方「えっ……」


私を見つめるしのぶさんは、どこか心配そうな表情をしていた。


しのぶ「あなたは何も悪くないんですよ。悪いのは人々を襲い、喰い殺す鬼の存在。


どうか、自分を追い詰めないで」


しのぶさんは知らない。私がその、鬼の一体だということ。



諸悪の根源である鬼舞辻と、同列に語られてもおかしくない____『始まりの鬼』だということを。




しのぶ「それに厳しいことを言ってしまうと、上弦の鬼はかなりの強敵です。柱も苦戦を強いられるほどに。


一人だけ加勢しても……太刀打ちできなかったでしょう」


しのぶさんはそう言って、椅子から立ち上がった。


しのぶ「お時間を取ってすみません。またお話を伺うこともあると思いますが、今はゆっくり休んでください」


そう背を向けるしのぶさんに、ある一点が気になった私は呼び止めた。



貴方「あのっ! ひとつだけ聞きたいことが!」

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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時

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