鬼狩り１６ ページ16
〜貴方サイド〜
二週間後、私の仮住まいに一人の男がやって来た。
火男の面を被り、風鈴を身につけた旅装束のその男は、玄関先に出た私の目の前に立つなりこう言った。
？？「俺は鋼鐵塚という者だ。神室Aの刀を打ち、持参した」
貴方「！！」
ついに届いたのか……！ 私の新しい刀が！
貴方「あの、私が神室Aです！」
私は慌てて名乗り、頭を下げた。
ところが頭を上げて視線を戻すと、男……鋼鐵塚さんは私の挨拶など気にも留めず刀を取り出しているところだった。
貴方「えっと……」
鋼鐵塚「これは、俺が打った刀だ」
貴方「今、お茶入れますから……」
鋼鐵塚「日輪刀の原料は、太陽に一番近い山で採れる。
猩々緋砂鉄と猩々緋鉱石＿＿＿＿それで日の光を吸収する鉄ができる」
あれ？ この人もしかして、私の話聞いてない？
鋼鐵塚「陽光山は一日中日が差している山だからな。
＿＿＿＿ん！？」
貴方「え！？」
鋼鐵塚さんは突然話すのを止め、勢いよく私の方を向いた。
今度は何！？
鋼鐵塚「お前、瞳が琥珀色なんだな。
一見焦げ茶色だが、日の光を受けると黄色味がかかる……不思議な奴だ。こりゃあ刀も何色になるか予想がつかんぞ」
貴方「は、はい……」
突然目のことに言及され、何と反応すればいいかわからない。
それにしても、不思議な奴……か。よく炭治郎も、私からは不思議な匂いがするって言ってたな。
多分、私が鬼だからだろうけど＿＿＿＿
この瞳の色は、鬼とか関係なく生まれた時からこうだった。
貴方「とりあえず、上がってください」
私は鋼鐵塚さんを家の中に案内した。
ちょうどお湯を沸かしていたので、沸き立てのお湯でお茶を淹れる。
鋼鐵塚さんは私がお茶を出した後、鞘に収まった状態の刀を差し出してきた。
私が受け取ると、わくわくした様子で促す。
鋼鐵塚「さあさあ、抜いてみな。
日輪刀は別名“色変わりの刀”といってなあ。持ち主によって色が変わるのよ」
貴方「なるほど……」
そう頷きつつ、色変わりについては聞いたことがあった。
ただ、私は今までもらい物の日輪刀を使っていたので、自分の色というものを知らない。
鬼の私が握る刀は……一体、どんな色になるんだろう？
緊張しながらも、刀を抜くべく鞘に手をかけた。
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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(´∀｀*) 更新頑張ります！ (2020年3月2日 11時) (
レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです！！更新頑張って下さい！ (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！(*´∇｀*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです！！続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください！！ (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！神作品だなんて…嬉しいです(´∀｀*) 更新頑張ります！ (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月26日 15時
