鬼狩り8 ページ8
〜貴方サイド〜
それから数日後。
私はやけに心が騒つくのを感じていた。
炭治郎たちが山から下りてこない……
とても嫌な予感がした。
竈門家がいつも通り元気なのを確かめたい、その一心で、私は手ぶらで町を飛び出した。
その時、反対側から仁さんが走ってくるのを見かけた。
仁「おい! A! 大変だ!」
仁さんの顔はいつになく真っ青で、張り上げた声も震えている。
貴方「えっ……な、何があったんですか!?」
仁「竈門家が____!!」
それを聞いただけで、心臓が締め上げられる感覚に襲われる。
仁さんは肩で息をしつつ、その先を話すのを躊躇していた。
貴方「教えてください! 山で何がッ!!」
私が叫ぶと、仁さんは未だ震える声で告げた。
仁「か、竈門家の家が____ち、血塗れだって……それで……
・
く……熊、に……襲われたんじゃないかって____」
ダッ!!!
私はもはや何も考えず、無我夢中で走り出していた。
____
炭治郎……!! 禰豆子ちゃん……!!
葵枝さん……!! 六太くん……!! 花子ちゃん……!!
竹雄くん……!! 茂くん……!!
貴方「みんなッ………!!!」
鬼の身体能力を遺憾なく発揮し、全力で竈門家へ向かう。
そして________
血に塗れた家の中を見て、愕然とした。
絶望の二文字がジワジワと私を覆い尽くしていく。
家のそばには、墓らしきもの。誰かが作ったらしい。
貴方「なん、で………こんなッ……………!!」
絶望と同時に私の中に湧き上がってきたのは………怒り。
なぜなら!!! この家に残された血と気配が………!!!
1000年以上前の……あの時と同じッ………!!!
貴方「鬼舞辻……無惨ッ………!!!」
私を喰らうために、私の父上と母上を殺した………
私から両親を奪ったお前が……今度は…………!!!
竈門家のみんなを………私の家族同然だった大切な人たちを殺すなんて……ッ!!!
許さない……お前だけは絶対に許さない!!!!!
もっと早く、あいつを殺せていれば……こんなことにはならなかったのに……!!!
私が、力不足なせいで……!!
貴方「ごめん、なさい………私のせいでッ……ごめんなさい……!!!」
私はただただ怒りと悲しみに打ちのめされ、
泣きじゃくりながら家の前で懺悔し続けていた。
655人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時