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鬼狩り5 ページ5

〜炭治郎サイド〜



男の人……仁さんは、包みを抱えて俺たちの方に駆け寄ってきた。


貴方「仁さん、また何かやらかしたんですか?」


Aが訊ねると、仁さんは何度も首を横に振る。


仁「ちっ違う、俺は何もしてない! なのに皿を割った犯人にされてんだ!


助けてくれよ〜! 嗅いでくれ!」


俺は言われるままに割れた皿に鼻を近づけ、匂いを嗅いだ。


この匂いは____


炭治郎「猫の匂いがする」


仁「ほ、ほらぁ〜!」


俺は生まれつきなのか普通の人より鼻が利く。そのためか、こうして頼られる場面が日常の中でよくあった。


貴方「さすが炭治郎! 私猫の匂いとかわかんないよ」


Aも皿に鼻を近づけたが、何が何やらといった様子で首を傾げる。


貴方「匂いで見分けられるって便利だよね。炭治郎相手だと隠れんぼしてもすぐ見つかっちゃう」


炭治郎「ああ、その気になれば人の感情までわかる!


山で迷子になったAを見つけられたのも、この鼻のおかげだ。あの時はお前からすごく不安や寂しい匂いがした」


貴方「い、いつの話よ!?」


Aは木を切る手伝いをしてくれていた時、山奥に入りすぎて迷ってしまったことがある。


俺がAの匂いを元に探し出したが、近づくにつれて不安、寂しいといった感情の匂いが強くなっていった。


そしてAを見つけた途端、安堵と申し訳ないという気持ちが匂いとなって俺に伝わってきた。


貴方『何年生きても、山の怖さには慣れないよ……』


帰り道、Aはそんなことを言いながら俺に謝ってきた。


俺と歳が変わらないのにまるでずっと長生きしているような言い方をするものだから、つい笑ってしまったのを覚えている。


貴方「その節は本当、迷惑をかけちゃって……」


炭治郎「気にするな。Aの匂いはわかりやすいから、すぐわかった」


貴方「炭治郎さ〜、よく私の匂いはわかりやすいっていうけど、そんなに他の人と違うかなぁ?」


炭治郎「うーん。俺にもなぜかはよくわからないんだが、Aは他の人と違う、不思議な匂いがする」


決して不快な匂いではない。


けれど、他の人には無い何かを感じさせる。



初めて会った時からそうだった。Aはどこか不思議なものを感じさせる子で____




けれど俺たちにとっては家族同然の、とても心優しい少女なんだ。

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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時

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