幸運続き ページ25
〜貴方サイド〜
＿＿＿＿＿＿その頃。
男「いやいやいや！ 財布を拾っていただき、なんとお礼を申し上げてよいやら！」
私と太陽くんは、偶然拾った財布を近くの交番に届けた。
そして財布の持ち主に、これでもかというくらい何度もお礼を言われた。
男「これはほんの気持ちです！ 受け取ってください」
その言葉とともに渡された小麦色の封筒には、何枚かの一万円札と商店街の福引き券が。
貴方「こ、こんなにいただけません！」
男「遠慮なさらず、どうぞお二人で分けてください。では、私はこれで」
そう言い残して、男の人は背を向けて去って行った。
ただ拾ったものを届けた。当たり前のことをしただけなのに、これだけ手厚いお礼をされるなんて。
太陽「まあまあ。ご厚意に甘えて受け取っておこう。早速この券でくじ引きに行かない？」
太陽くんはからりと笑って、封筒から取り出した福引き券をヒラヒラ振った。
まあ、もらったものはありがたく使わせてもらおう。
そう思い直して、二人で近くにあった福引き所に向かう。
太陽がガラガラと回す。すると出てきた粒は＿＿＿＿＿＿なんと金色！！
貴方「すごいね太陽くん！」
まさかの結果に思わずそう叫んで、太陽くんの腕を掴む。太陽くんも嬉しそうに笑った。
太陽「うん！ 僕、こういうの当たったの初めて！」
こうして太陽くんは、1万円の商品券をゲット。
そのお金でゲームセンターに行けば、スロット、ポーカー、ガチャガチャ、あらゆるゲームで快勝。
負け知らずで勝ちまくり、ちょっと滞在しただけですごい量の戦果を得ることができた。
太陽「きてる……！ 僕たちなんかきてるよ！」
太陽くんは興奮冷めやらぬ様子で言ったけど、私はこの幸運続きが逆に怖くなってきた。
貴方「な、なんでさっきからこんなに良いことばかり起こるんだろ……」
ほら、良いことと悪いことってバランスよく起こるっていうじゃん？
このツケが後で一気に迫って、悪いことばかり続くんじゃないかって……。
そんなことを一旦考えてしまうと、あとはもうズルズルと後ろ向きな気持ちに囚われていった。
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サリア(プロフ) - ありがとうございます(*ﾟ▽ﾟ*) 頑張ります！ (2020年2月15日 0時) (
レス) id: 24cae498c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続編おめでとうございます！頑張ってください (2020年2月14日 23時) (レス) id: 6f84bfc0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月14日 16時
