story１４５ ページ45
〜倉間サイド〜
覚悟を決めて叫ぶと、Aは惚れぼれするような笑顔を見せた。
貴方「いいね、倉間くん……！ ギャンブルはこうでなくっちゃ！！」
倉間「言っとくが、俺は勝つために賭けただけだ。身を滅ぼすつもりなんてない」
そこへ南沢さんが口を挟んだ。
南沢「そんなレイズ、認められるわけがないだろう」
貴方「ええ！？」
Aが素っ頓狂な声を上げる。
南沢「算定不可能なものだからな」
倉間「はあ？ 何を今更……！」
南沢「言っておくが＿＿＿＿
槭樹の『人生計画表』は借金返済の担保として発行されただけであって、人生の価値が算定されたわけではない。
第一、『人生計画表』の最終決定者は生徒会長……神童だ。
今この場で認められる道理は、二重の意味であり得ない」
俺は苛立ったが、一方のAは怒るどころかクスッと微笑んだ。
貴方「まあ、プレイヤーの私たちが議論しても仕方ないよね。
ギャンブルを仕切るのはあくまでもディーラー。あなたはこのレイズをどう判断するの？」
そう言って＿＿＿＿＿＿＿天馬の方を向く。
天馬はしばらく黙り込み……その間会場を沈黙が包み込んだ。
そして、下された判断は。
天馬「レイズを認めます」
これには南沢さんも驚愕し、目を見開いた。
南沢「お前、何を言ってるのかわかっているのか？」
天馬「ディーラーは俺です。何を賭けの対象とするかは俺が決めます」
天馬は俺を一瞥し、そしてギャラリーがいる観客席へと向き直る。
天馬「倉間先輩の実家の時価総額は数千億円。そして先輩の父親は代表取締役であり大株主。その相続権を持っている。
100億程度のレイズを認めて差し支えないでしょう」
南沢「100億だと！？
そんな無茶苦茶な審判をする権限など……お前はもちろん、この場にいる誰にもない！」
南沢さんは怒鳴り、Aはクスクスと笑う。
天馬「では＿＿＿＿」
天馬はそこで初めて、はっきりと笑みを浮かべた。
直後、自らの顔を掴む。
突然の奇行にギョッとするのも束の間。みるみるうちにその皮膚……いや、“顔”が剥がれていく。
会場全体が動揺し、騒ついた。
やがて顔も髪も、完全に取り去られ＿＿＿＿＿＿＿＿
そこに現れたのは、天馬とはまったく別の髪型。別の顔。
・
・
神童「これなら＿＿＿＿＿＿どうですか？」
・
神童拓人が、そこにいた。
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サリア(プロフ) - イナイレ好きさん» コメントありがとうございます！次はVS葵ちゃんへと突入する予定です( ´∀｀) (2020年9月8日 0時) (
レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ好き - 新しい話だ! 続きがめっちゃめちゃ気になる (2020年9月8日 0時) (レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！掛け持ちしながらですが、更新頑張ります( ´∀｀) (2020年3月1日 16時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 初めまして、とても面白いです！まどマギのほうも楽しみにしてます！ (2020年2月28日 21時) (レス) id: a1e0e2485c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月26日 1時
