story１３３ ページ33
〜南沢サイド〜
「10……いきなり1億かよ」
会場が騒つく。しかしギャンブルの席ではギャラリーなど意に介さずゲームが続いた。
天馬「槭樹先輩。さらにレイズしますか？」
貴方「うーん……」
槭樹は少し考える仕草をしてから、さらに10枚追加した。
貴方「10枚レイズ。計21枚です」
チップ31枚のうち、いきなり半分以上使ってくるか。なるほどな。
天馬「南沢先輩、レイズは？」
南沢「必要ない」
天馬「ベッティングに勝った槭樹先輩に選択権があります。
強い順か、弱い順か？」
天馬が訊ねると、槭樹は何を考えているのか読めない穏やかな顔を浮かべたまま答えた。
貴方「では、強い順で」
天馬「強い順……それでは、ショウダウン！」
天馬の掛け声に合わせて、手札が同時に開示される。
結果は＿＿＿＿＿＿両方ブタ。しかし槭樹の手札にはエースが含まれている。
天馬「両者ブタですが、エースが含まれているので槭樹先輩の勝ちです。
では、次のゲームに移ります」
天馬は賭けられたチップをすべて槭樹の方に移してから、機械的にゲームを進めた。
貴方「うーん、どうしようかな〜。慣れないルールは難しいね」
悩みながらもはしゃぐ様子を見せる槭樹。
……よくわかった。このポーカーは普通のものと違って、大量のレイズに意味は無い。
相手より1枚でも多くレイズしていれば、それで選択権を得られるからだ。
だから本来このゲームは、1枚ずつのレイズ合戦になるはず。
意味があるとすれば、それは威嚇効果だが……そんなもの、資金力がある相手にはプラス1枚レイズされ瓦解するだけ。
結局リスクの割に、メリットに乏しい手……ということになる。
それでも槭樹がそんな手を打ったのは＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿狂っているから。
この女は、リスクを負うことに快感を覚えるからだ。
事前に話を聞いていなければ、理屈に合わない行動に惑わされていたかもしれない。
これで……槭樹の奇行も計算に入れられる！
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サリア(プロフ) - イナイレ好きさん» コメントありがとうございます！次はVS葵ちゃんへと突入する予定です( ´∀｀) (2020年9月8日 0時) (
レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ好き - 新しい話だ! 続きがめっちゃめちゃ気になる (2020年9月8日 0時) (レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！掛け持ちしながらですが、更新頑張ります( ´∀｀) (2020年3月1日 16時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 初めまして、とても面白いです！まどマギのほうも楽しみにしてます！ (2020年2月28日 21時) (レス) id: a1e0e2485c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月26日 1時
