story１２０ ページ20
〜浜野サイド〜
俺たち生徒会メンバーは、観客が集まっている所よりもさらに後方の席に並んで、勝負を観戦していた。
空野が一方的にAを潰そうと動くのかと思いきや、案外そうでもない。
浜野「ちゅーか、意外と手こずってる感じ？」
南沢「空野のプロ意識だろ。拮抗した勝負を演出して、場を盛り上げているんだ」
南沢さんが冷静に勝負状況を分析する。
浜野「シナリオ通りってわけか！
でもなぁ〜。何もかも上手くいってる……そういう時に限って、裏ではトラブル絶賛進行中だったりしますよね〜」
そう言いながら南沢さんの方を見ると、南沢さんは余裕の笑みを浮かべて俺の言葉を一蹴した。
南沢「こちらの備えは万全だ。黙って見てろ」
浜野「………」
備えは万全、か……。
思い通りに進んでると思わされてる奴は……一体誰なんだろうね？
〜葵サイド〜
勝負は進み、いよいよ第五ゲームまで来た。
第五ゲームは、“極限ババ抜き”。1枚のジョーカーと2枚のエースのみを使うババ抜きだ。
相手をババに誘導する演技力と駆け引き、そして運が求められる。
私はババとエース1枚を手に取り、A先輩と向き合った。
葵「私がホストだから、まずはジョーカーを引き受けるよ！ はい、Aちゃん！」
このゲーム……私はわざと負ける。そうするとA先輩はダブルリーチ。
しかし大ピンチの私は、そこからの2連勝で逆転！ 劇的な展開を演出する。
ここでA先輩に勝たせるために、ジョーカーの端を折り曲げた。故意かどうかもわからない程度に。
これにあなたが気づかないわけがない。
貴方「……やっぱり、そういうことね」
ボソッと何かを呟くA先輩。
何を言ったのか聞き返す前に、すぐにその手がカードへと伸ばされる。
そして迷いなく、エースを引いた。
司会「あっと！ いきなりエースを引いた〜！
Aちゃんの勝利〜！！」
A先輩は微笑み、私は焦りながらも笑顔を崩さない……仕草をする。
司会「さあいよいよゲームも佳境！！ 葵ちゃん大ピンチ！！
果たしてここから逆転できるのか！？ それともAちゃんがこのまま逃げ切れるのか！？
それでは運命の第六ゲーム、スタート！！」
進行役が声を荒げ……そしてその直後、ステージのライトがすべて消えた。
突然暗闇に包まれ、会場が騒つく。
司会「の前に！ ここで一旦CMです」
さあ、これから始まるよ。私の勝利へのシナリオが。
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サリア(プロフ) - イナイレ好きさん» コメントありがとうございます！次はVS葵ちゃんへと突入する予定です( ´∀｀) (2020年9月8日 0時) (
レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ好き - 新しい話だ! 続きがめっちゃめちゃ気になる (2020年9月8日 0時) (レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！掛け持ちしながらですが、更新頑張ります( ´∀｀) (2020年3月1日 16時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 初めまして、とても面白いです！まどマギのほうも楽しみにしてます！ (2020年2月28日 21時) (レス) id: a1e0e2485c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月26日 1時
