story１０２ ページ2
〜霧野side〜
え＿＿＿＿
今、神童から直々に……生徒会に……俺が！？
霧野「…………な……」
少し前までの俺なら、喜んで受け入れていただろう。それなのに。
霧野「……冗談はよせ」
気づけば、そう言い放っていた。
神童「俺は本気だぞ？」
神童は俺の気持ちを知ってか知らずか、微笑みながら話し続ける。
神童「生徒会から3億1000万円かすめ取ったその手腕、その才能……」
ゆっくりと、神童がこちらへ歩み寄ってくる。
神童「俺が＿＿＿＿お前は生徒会にふさわしいと言っているんだ」
霧野「俺には無理。悪いけど、もうそんなつもりはない」
生徒会からあんな扱いを受けた後だったからか、それとも家畜に落ちる前までの自分の行いを悔いているからか。
理由はともあれ、もう俺に生徒会に加わりたいという意思はなかった。
なんとなく目を合わせづらくて、俯きながら言い返す。
神童「……それはつまり、生徒会長である俺の誘いを断るということか」
霧野「…………」
黙って頷いた、その時。
突然強い力で顎を掴まれ、俯いていた顔を強制的に上へと持ち上げられた。
霧野「なっ！？」
俺は顎を掴まれたまま神童を見上げる形となり……そして、恐怖で体が動かなくなった。
俺を見下ろす神童の目が、とても……冷たかったから。
神童「わからないな……。
生徒会役員であることの利得は、お前なら重々わかっているはず。それなのに、なぜなんだ？」
怖い。顔中に汗が浮かぶのを感じる。声が出ない。
霧野「………ッ！」
神童「他の役員が怖いのか？ だとしたら、生徒会に莫大な損害を与えたのはなぜだ？
それとも俺のことを疑っている？ ＿＿＿＿なら保留すればいい。
頭から拒絶するのは得策ではないと思うな……」
神童は薄らと笑みを浮かべ、視線を一瞬たりとも外すことなく俺を見下ろし続ける。
顎を掴む指の力は未だ強い。生きた心地がしない。体が震えそうになる。
神童「なぜだ？ なあ＿＿＿＿
お前に聞いてるんだぞ……霧野」
言わなきゃ。何かを言わなきゃいけない。
それなのに声が出ない。恐怖で屈してしまいそうだ。
神童はこんなに……恐ろしい奴だったか？
違う、昔の神童はこんな風じゃ……なのに、なんで……！！
俺はどうして＿＿＿＿神童と対等でなくなってしまったんだろう……？
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サリア(プロフ) - イナイレ好きさん» コメントありがとうございます！次はVS葵ちゃんへと突入する予定です( ´∀｀) (2020年9月8日 0時) (
レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレ好き - 新しい話だ! 続きがめっちゃめちゃ気になる (2020年9月8日 0時) (レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！掛け持ちしながらですが、更新頑張ります( ´∀｀) (2020年3月1日 16時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 初めまして、とても面白いです！まどマギのほうも楽しみにしてます！ (2020年2月28日 21時) (レス) id: a1e0e2485c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月26日 1時
