グリーフシード ページ50
〜狩屋side〜
狩屋「おりゃあッ！！」
バイクのような姿形をした魔人に頭上から槍をぶっ刺して、トドメの一撃を加える。
魔人は力なく倒れ、パーツが飛び散るように粉砕した。
着地すると同時に結界が歪み始め、やがて完全に消滅する。夜の稲妻町の景色が戻ってきた。
狩屋「あーあ。こいつも“ウワサ”とは関連性なさそう、か」
肩を落としながらも、グリーフシードを拾い上げる。
グリーフシードが貰えるだけでも儲けは大きい。
魔力を消耗した時や負の感情に苛まれた時、ソウルジェムは呼応するように輝きを失って黒く濁り出す。
グリーフシードは、その黒い穢れを取り除き魔力を補充することができるアイテムだ。
これがないと、俺たちは戦えなくなってしまう。
じゃあ魔力を使わず精神も安定させていれば濁らないのかというと、それも少し違う。
変身や魔法を使わず普通にしていても、魔力を少しずつ無意識に使ってしまっているらしい。
だから自然と濁る。つまり魔人を狩らなきゃいけなくなる。
魔法を使わないのに、一体何に魔力を使っているのかって？
それは＿＿＿＿＿＿＿
魔法少年、魔法少女の“秘密”と……深く結びついている。
多分これは、先輩たちも剣城くんも知らないことだ。
あのキュゥべえの野郎が教えないんだから、当然か。
けれど俺は、長年魔法少年をやってきて……知っている。いろんな魔法少女や魔法少年を見てきたから。
狩屋「さて、今日は帰ろ」
あまり遅いとおひさま園のみんなを心配させてしまうと、歩き出したその時。
？？「あれ、狩屋くん？」
突然声をかけられて、その聞き慣れた声に振り向く。
狩屋「輝くん？」
そう、同じサッカー部の影山輝くんだった。
＿＿＿＿
主人公が主人公なのになかなか出番なし汗
というところで、この小説も続編いきます！
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月6日 21時
