龍神さんの恋愛短編集 (ページ1)

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ツンデレページ1

「振り向いたら殺す」

物騒な発言が背後から聞こえてきた。
腰に回る手と肩口に置かれた頭
言葉の割にはやっていることが可愛すぎる

数ヶ月に一度あるかないかのマサさんがめったに見せないデレに俺の心臓はバクバクと音をたてていた。

顔がみたい。どんな顔して俺に抱きついているんだろう。

振り向けば殺されるらしい。だけどそんなのお構い無しにくるりと向きを変えてマサさんを抱き締めた。

石「マサさんになら殺されてもいいから俺はこっちがいいな」

柳「祐希のそういうところ嫌い」

眉間に皺を寄せてしかめっ面をしているマサさん。

石「俺はマサさんの全部が好きですよ」

柳「ｯ、またそういうこと言いやがって。生意気なんだよ」

本気でそう思っているのだから仕方がない。
だってマサさんが可愛いから。
さらに顔を真っ赤にしながら恥ずかしがっているマサさんなんて可愛い以外の何者でもない。

俺とマサさんが並べば俺の方が数センチ背が高い。そのためほんの少し上目遣い遣いになるマサさんの破壊力はえげつない。

堪らなくなっておでこにキスを落とせば茹でダコみたいに真っ赤になったマサさんが出来上がった。

柳「マジっでそういうのやめろ！」
石「マサさんのせいだから！」

俺は悪くない。不可抗力だ。