13 死中に星を求める ページ14
「へ」
謎の間。
Aちゃんは、一時停止したが、どうやら私の言葉について、思いを巡らせているようだ。
心中。
心中がしたいのだ。
愛し合いながら、命を賭して、
最後に愛の中で、死ぬ。
想い人と、
想い人に想われながら、
共に終える。
それは。
寂しい最期より、
悲しい最期より、
残酷な最期より、
それは、一番良い、死に方だから。
「お兄さん、死にたいの？」
「そうですよ」
「なんで？」
「え」
太宰治も、一時停止する。
「えー、そうだねえ」
「………………」
片手で頭を抱えた。
直ぐに解答が出せない。
ああ、そうか。
断られるか、テキトーに流されるか、貶されるかくらいしか、されることがなかったのに。
この子は、本気？
あれ？
私、何故死にたかったのだっけ。
確か、明確な理由があったはずなのだが。
「はあ」
溜息をつくAちゃん。
その瞳は、憂いと、慈しみと、悲しみと、強い想いが込められていたような気がする。
「太宰のお兄さん、その願い、私が叶えてあげるよ」
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午(プロフ) - 凛音さん» 凛音様、コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年7月13日 20時) (
レス) id: b0368434d0 (このIDを非表示/違反報告)
凛音(プロフ) - いつも読んでいます！とても面白い！私は文ストの中では中也と太宰が好きなんです、これからも頑張ってください！ (2019年7月13日 14時) (レス) id: 54808a52f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午 | 作成日時：2019年6月30日 0時
