、 ページ18
Ryoga side .
「っ...、りょうがくん、ごめんねっ......」
抱きしめると声を震わせて泣いた。
『謝るのは俺の方だよ。話も聞かず傷付けてごめん...』
俺の腕の中で泣くAに最低なことをしたって。
「拓弥くんには、断ったよっ...。私には、稜雅くんがいるから...」
心のどこかでは分かってた。
でも、俺もあの時は不安でいっぱいで。
『Aにかっこ悪いところ見られたくなくて、少し時間が欲しかったんだ。じゃないと、責めて悲しい思いさせたと思う。』
誰だって彼女の前では優しい人でいたい。
取り返しのつかない程、Aに最低なこと言ってしまうのが怖かった。
それくらい、Aが大事で離したくない。
自分の未熟さを認めるのも怖かった。
「ずっと一人で寂しかった...。稜雅くんがいないと、わたしっ......」
稜『もう、わかった。ずっとそばに居る。だから、泣き止んで。そんなに泣いたら、俺の顔見えないでしょ。』
「うんっ...」
二人を結ぶものは決してそう簡単には壊れない。
だから、安心して。
301人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ガリガリヤンキー | 作成日時:2019年4月13日 0時