お話 37 ページ37
.
「これ…何が入ってるんですかね…？ なんか、時折声が聞こえてくる気がして…。」
昨日の今日で同じような大きさの人が入っててもおかしくないくらいの箱の荷物を台車に載せて、ちょっと青ざめた顔の昨日ジミン君が入っていた箱を持ってきてくれた宅配業者のお兄さんにそう聞かれ、思わず渇いた笑いしかできなかった。
「あははー、何なんでしょうねー？まぁ、でも受け取りますから、気にしないでこの受領書もってこのあとのお仕事も頑張ってください。お仕事お疲れ様ですー。」
流石に、人が入ってるんですよー、とは言えなかった…。
「…さて、と。」
昨日と同じく玄関先まで箱を上げて貰い、梱包を解いていく。
流石に３回目ともなると慣れたもので、あっというまにあとは上の蓋を開けるだけ…という状態になる。
まぁ、そのうち1回はジミン君がやってくれたんだけどね。
確かあの時はテヒョン君が凄い勢いで飛び出してきたんだよねー…。
一応用心しておいた方がいいかな？
でも、もう送られてくる見込みのある人たちは所謂ヒョンラインっていうお兄さん方だし大丈夫かなー多分、と結論づけて蓋に手を掛けた。
「っひっ！…っングッ…」
ひぇえええええぇっ…！！
覗き込んだ瞬間に見えたものに、思わず叫びそうになった。
なんとか悲鳴は飲み込んだものの、驚きで激しくなった動悸に胸が痛くなる。
ちょっ…ッ！！生きてるっ？！大丈夫なのッ！？
「だっ、大丈夫ですかっ…？！って、うわっ…ソクジンさんっ？！だだだ、大丈夫ですかソクジンさん、生きてますかーーーーっ！？」
箱の中でぐったりとしているソクジンさんに必死で声を掛ける。
流石に成人男性を箱の中から引きずり出すのは無理がある。
…どうしようっ、でもどうにかしないとソクジンさん死んじゃうーーーっ！！
「……あー…その声、Aちゃん…？」
「ソクジンさんっ？！」
困り果てて天井を見上げていたら、箱の中から声が聞こえてきて、パッと箱に駆け寄り中を見ると、ソクジンさんが目を開けていた。
「あの…その…、大丈夫ですか…？」
「ごめん…ちょっと気持ち悪い…お水、貰える？」
「すぐお持ちします！！それまで絶対生きててくださいね！！」
お水持って戻ってきたら息絶えてた…とか怖すぎるにも程があるので、それだけを必死で訴えて、お水を取りにキッチンへと向かった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1997人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おるが(プロフ) - Rさん» お返事させて頂きました、ご確認いただければと思います♪ (2020年9月19日 19時) (
レス) id: 8701f20bcc (このIDを非表示/違反報告)
おるが(プロフ) - Rさん» 後ほどメッセージにてお返事させていただきますね、少々お待ちくださいませー； (2020年9月14日 9時) (レス) id: 18dc2cad43 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 続きが気になります！！パスワード教えて下さると嬉しいです！ (2020年8月25日 23時) (レス) id: 6721bb2d67 (このIDを非表示/違反報告)
おるが(プロフ) - 。さん» 先ほどこみゅツールのメッセージにてお返事いたしましたので、ご確認をいただければと思います♪ (2020年1月19日 12時) (レス) id: 8701f20bcc (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - 最高です！ぜひパスワード教えて欲しいですよろしくお願いします^_^ (2020年1月10日 23時) (レス) id: b29293d8b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おるが
| 作成日時：2019年1月7日 23時
