不良 ページ6
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三ツ谷くんと出会って半年が過ぎようとしていたけど、彼のことをたくさん知れたと思う。
一度だけ、席替えがあった。「あ…バイバイだな」と思ったら奇跡的にまた隣になれた。その時、離れることに悲しくなった自分と、また隣になってこの上ない嬉しさを覚えた私はまだそれが何かを知らない。
『三ツ谷くん！』
「お。Aも今帰りか？」
『そうなの！』
「一緒に帰ろうぜ」
『う、うん』
下駄箱で靴を履き替えていたら偶然に部活帰りの三ツ谷くんに出会した。
「一緒に帰ろう」、となんともない誘いなのに私は何故かドキッとしてしまう。
「今日もずっと描いてたのか？」
『へへ、そうなの』
部活はすでに引退しているが、指定校推薦で高校は行こうとしているから特別な勉強をする必要はない。
ずっと美術室に入り浸っている今日この頃。
『今日のお夕飯は何かな〜』
「どうせカレーがいいんだろ」
『カレーは正義だからね！』
なんて、2人で話していると暗い曲がり角から図体の大きい3人の男の人が突然目の前に現れる。
「見つけだぞぉ〜、三ツ谷隆」
「らっきー、女の子いんじゃん」
「ヒュー、デートかー？」
……何、この人たち。
隣にいる三ツ谷くんを見ると動揺もせず、目の前にいる3人を見つめている。
『み、三ツ谷くん…』
「逃げよう」と彼の制服のカーディガンを引っ張る。
短い沈黙の後で「そうだね」と一緒に来た道を黙って引き返そうと足の向きを変えた。
「おい待てよ」
しかし、それは叶わず、三ツ谷くんの肩に手をかけて低い声でそういう男。
『(三ツ谷くんって何者なの…？)』
さっきからこんな怖い状況で顔色一つ変えない。
「ハァ…。わかったよ、その代わりこの女の子には絶対ェ手出すな」
「あぁ、いいぜ」
「えー、オレ嫌だ。けっこうかわいいし」
「どっちでも」
3人の意見は見事別れ、肝心な私といえば混乱していて何もすることができない。
「A、聞いて。遠回りかもしれないけどこのまま真っ直ぐ家に帰って欲しい」
何を言われているのかわからなかった。
こんな大きい、高校生の男3人に勝てる訳がない。
……頑張って、私。声を出して。
『ぁ…』
ただただ彼のカーディガンをずっと握る私。
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水原カノ(プロフ) - 釉夢さん» えー！ありがとうございます！(*^^*)がんばりますっ！ (2021年9月18日 15時) (
レス) id: e0da8650d9 (このIDを非表示/違反報告)
釉夢(プロフ) - じゅ じゅつの作品から飛んできました！ 夢主ちゃん天然でかわいいですね！投稿頑張ってください！ (2021年9月16日 22時) (レス) id: 04e2962a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水原カノ
| 作成日時：2021年9月16日 21時
