第六百六十二話 ページ6
〈side ポルナレフ〉
アヴ「おいポルナレフ、カーテンがあるぞ。あれで傷の応急処置をするんだ。」
そう話しかけてきたアヴドゥルが、チッと舌を鳴らした。その瞬間、例のカーテンとやらに火が燃え盛る。
手がないから、いつもの指パッチンができねーようだ。代わりに舌を鳴らすことにしたのだろう。
アヴ「ほら、焼き切れたぞ。悪いが自分で拾ってくれ。」
ポル「へぇー、なかなか良いカーテン生地じゃあねーか。」
そこまで言って、また目頭が熱くなってきた。ジワッと涙が出てきそうになって、慌てて手で隠す。
……ちくしょー。
もしかしたら、アヴドゥルもイギーも…あそこでやられちまって、「オレはもしかしたら一人でここにいたのかもしれない」って考えたらさ…。
イギー「……。」
ポル「どわあっ、イ、イギーッ!」
アヴ「ついでにイギーにも巻いてやってくれ、わたしにも頼む。」
ちくしょーッ!イギーに白い目で見られたぜッ、アヴドゥル!てめーのせいだぞ!
嫌がるイギーにカーテンを無理やり巻き付け、その後にアヴドゥルの無残な傷口を覆った。
ポル「…ところでよ、どっちがオレを助けたんだ?」
それはあの、ヴァニラ・アイスのスタンドがオレの背後から迫り来ていた時のことだ。あばよ、だなんてカッコつけた手前、正直ハズカシイんだがな。
一人と一匹はお互いに顔を見合わせた。それから、あごをしゃくって、
アヴ「イギーだ。」
イギー「ガウガウガウ」
…と、これまたお互いをあごでしゃくって指した。どっちなんだよ。二人が協力して助けてくれたってことか?
オレが口をへの字にして思考に集中していると、アヴドゥルが「プッ」と吹き出した。
アヴ「ワッハッハッハ!お前…アレに気がつかなかったのか⁉馬鹿だなぁ、ハハハハハハ!」
イギー「ケケケケケケ」
ポル「な、なんだよその笑い方は!」
突然、アヴドゥルとイギーは笑い出してしまった。ここは敵地だぜ!呑気なヤツらめ。
散々笑ってから、やっとこさアヴドゥルは説明を始めた。
アヴ「まずはだな。イギーはあの時瀕死の状態で、スタンド能力を使えば死んでしまっただろう、というのとを頭に置いておけ。」
そりゃあわかってるぜ。むしろ今もそんな状態だ。あの部屋に置いていくわけにもいかず、仕方がないから連れてきているだけにすぎない。
出来ることなら、いち早く病院に連れて行ってやりたいところだが…。
アヴ「イギーはあの時、スタンドを使おうとしたんだ。……お前を助けるためにな。」
ポル「……え?」
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サナ - 前の誰かに教えてほしくて13で、まさかの、推しに告られるとは………。びっくりです。(この作品最近ハマってますっ!キュウべえさんの作品まじ神っ!!) (2022年8月13日 13時) (レス) @page11 id: d7d01d7c2d (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - ピーカンパイさん» わ〜!ぜひぜひ仲良くしてほしいです!ゼペット……すみません、流行に疎くて、よくわからぬのです。いつもありがとうございます! (2020年7月11日 19時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - こけし@黒死牟さんはロリさん» ぜひお願いします…DIO様をチャチャッと倒しちゃってください!旅行か〜、そういうお話も楽しそうです! (2020年7月11日 19時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
ピーカンパイ(プロフ) - のりぴいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいあとのりぴーの誰かに教えてほしかったのところで(最高すぎて)昇天しました。キョウべえさんのせいです。おわびに友達に(((ゼペットっていうゲームしましょ((( (2020年7月10日 17時) (レス) id: 72c8a4a708 (このIDを非表示/違反報告)
こけし@黒死牟さんはロリ(プロフ) - DIOチャンは私が倒す みんなは幸せに 旅行でもイキナサァイ (2020年7月8日 16時) (レス) id: ae1e4ed40f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キョウべえ | 作成日時:2020年7月5日 6時