違うクラスの嫌いな奴【ツイステ】 (ページ6)

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好奇心は猫をも殺すページ6

朝、学校に行こうと部屋から足を一歩踏み出すと

──コツン

何か、硬いものが足に当たった。

「……は？」

下を向いて確認してみると、それは四角い木箱で。

人間、気になるものがあれば好奇心が湧くもの。
好奇心は猫をも殺す、なんてことわざがあるけれど、少しくらいなら良いだろう。

「ちょーーっとだけ、ちょーっとだけ……！」

恐る恐る木箱を手に取り、震える手でゆっくりと箱を開く。

そこに入っていたのは

「……きのこ…」

しかも、中々お目にかかれないようなとても立派で美味しそうなきのこだった。

それが、箱いっぱいにぎっしり詰め込まれている。

鼻腔をくすぐる、ほんのり香る土の匂い。

……取れたて、なのかな。
うわもうこれ最高すぎじゃん。

にしても、このきのこ……

「美味しそう……」

じゅるりと口からヨダレが出そうになるが、ぐっと堪える。

だめよだめだめ…！！！
よだれなんか垂らしたらはしたないし、ヴィル先輩に怒られちゃう……。

キョロキョロ辺りを見渡して、人が居ないか確認。
中に入っていた小さな手紙には、“Aさんへ”としか書かれていなかった。

誰がくれたのかはわからないけど、私にくれたってことでいい……よね？

夜、食堂行ってこっそり作って食べよう、そうしよう。

ありがとう！！！誰だか知らないけど！

今日の楽しみができた私は、ルンルン気分で学校へ向かう。

どんな風に食べよう……。
お洒落に作って食べるのも良いけどここはやっぱりそのままが一番。ただ焼いて、味付けは醤油でいいかな。

ずっときのこのことを考えていたら、学校にはすぐに着いていた。

「よっ、おはよーA！」
「A、おはよう」
「カリムとジャミルじゃん。おはよ」

教室に入ろうとすれば、後ろから声がかかった。
振り向くと、そこに居たのはカリムとジャミル。

この二人、よく一緒に居るよなぁ。
仲が良くて、見ている此方はほっこりする。

「じゃあ、今日も頼んだ。」
「まっかせなさいよジャミル。ちゃんと見張っとくわね」
「お前が居てくれて助かる……」
「？なんの話だ？」

カリム、あんたの話だよ。