私の運命の王子様！③【シャルナーク】 (ページ6)

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「クリスマス、空いてる？」

クリスマスまで約3週間。

町はクリスマスムード一色で、キラキラしている。

カフェで休憩をしている時にその話を出されたので、私はうんうんと何度も頷いた。

『空いてるよ！』

「俺、その日は悲しいことに試合があるから、それが終わってからになるんだけど…イルミネーション見に行かない？」

『うん、行く！』

＂クリスマスデート＂という名詞があるぐらい、その日はカップルにとって特別な日だ。

そんな日に一緒に過ごせるのは嬉しいし幸せだ。

プレゼント何にしようかなぁ…なんて、ほわほわしながら考えている時だった。

「あれ？

シャル…だよね？」

シャルは顔を上げ、私は振り向いた。

そこには、すごくかわいらしい、ふわっとした女の人がいた。

私と違って、フェミニンな感じだ。

誰だろうと思っていると、「陽菜…。」と、シャルがぽつりと呟いた。

「やっぱり！久しぶりー！

元気だった？」

＂陽菜＂と呼ばれたその人は、シャルのそばまで来て、彼の体を触りながら話し始めた。

「こんなところで会うなんて偶然っ。

私たちが大学1年生の時以来だから…2年ぶりだね！」

「陽菜。今、彼女とデート中だから。」

シャルは陽菜さんを制止すると、彼女はチラッと冷たい目をこちらに向けた。

そして、彼女はその目をこちらに向けたまま、フフッと微笑んだ。

「邪魔しちゃってごめんねぇ？

私たちが1年の時に付き合ってたから懐かしくてさぁ。」

「陽菜。」

シャルが思わず声を荒げたが、陽菜さんは気にしてないようだった。

つまり、元カノということだ。

元彼の次は、元カノの登場だ。

『そうなんですね…。』

どう答えて良いか分からず、当たり障りのない返事をした。

しかし、心の中は嵐が起こっていた。