私の運命の王子様！③【シャルナーク】 (ページ32)

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【シャルside】

翌日。

『A。』

大学で後ろ姿を見つけ声をかけた。

Aは足を止めて振り向いてくれたが、相変わらず視線を合わしてはくれない。

『あのさ、今日…__「約束あるんだ。」

＂話せない？＂と聞こうとしたのに遮られてしまった。

「キルアに…クリスマスの日のお礼をしに…。」

俺は目を細め、Aの手に握られたかわいらしい紙袋を見た。

グラッと目眩が起きそうだった。

俺よりキルアなの…？

『俺、ずっと言ってるよね、話したいって…。

じゃあ、いつならできる？

…話する気はないの…？

このまま…。』

「もう時間だし、行くね。」

そう言って立ち去ろうとしたAの腕を掴んだ。

すると、Aはくるりとこちらに体を向け、俯いて眉をひそめた。

「何で…何で私が責められるの？

私が何をしても誰と会おうと、シャルに止められる権利なんてないよ。」

Aは振り解き、立ち去ってしまった。

その通りだった。

俺には止める権利なんてない。

陽菜のところに行った俺と同じ？

…あてつけだろ。

話する気もない。

目も合わせない。

これ以上どうしたらいいんだよ。

『くそっ…。』