私の運命の王子様！③【シャルナーク】 (ページ27)

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【シャルside】

「___電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため…___。」

もう何度も聞いたこの機械音。

ため息をつくと、ライトに照らされた白い息がふわっと出た。

クリスマス以来、Aと連絡が一切取れない。

実家に帰ったのか、部屋もずっと暗いままだ。

「やあ、シャル。」

鳥居の方からクロロが来た。

今日は大晦日の深夜。

2人で初詣だ。

「あれからずっと電話してるのか？」

『クロロ、うるさい。』

「うわ、随分苛立ってるな。年末なのに。」

年末も年始も関係ないよと心の中でツッコみ、AとのLINEを開く。

俺からは何通も送っているが、ずっと未読のままだ。

「願い事で＂連絡来ますように＂ってすればいいだろ。

いつまでも女々しいな、シャルは。」

クロロが腕を組み、これでもかと大きなため息をついた。

『ああ、そうだね。』

俺はフッと微笑み、スマホをコートのポケットに入れた。

A、今頃何をしてるの？