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『さむっ…。』
ブルッと震え、マフラーに顔を埋める。
腕時計を見ると、16時45分。
イルミネーション点灯まであと15分。
でも、シャルからは連絡がない。
普段遅刻なんてしないので心配になり、LINEを開いた。
��大丈夫？何かあった？��
16時55分。
相変わらず既読は付かない。
しつこいと思われるかもしれないが、次は電話をかけた。
「おかけになった電話は…___
その機械音が聞こえた瞬間、プチッと電話を切った。
ため息をついて顔を上げた瞬間、イルミネーションが点灯してしまった。
周りから「わぁっ！」と歓声が上がるが、私の気持ちは下降気味だ。
シャルから何の連絡もないなんてことは今まで一度もなかったので、不安が募っていく。
違う場所に行きたいが、行き違いになっても嫌なので、待つことにした。
カップルだらけの中でひとりぼっちは寂しい。
早く会いたい。
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年5月2日 11時
