私の運命の王子様！③【シャルナーク】 (ページ8)

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【Aside】

頬杖をついて待っていると、シャルが大股で店の中に戻ってきた。

あの態度は、きっと怒っている。

『お帰り。陽菜…さんは？』

「帰ってもらったよ。」

シャルはツンッと冷たく言い、ぬるくなってしまったであろうホットコーヒーを一口飲んだ。

聞いたら余計に怒ってしまうかもしれないが、気になって仕方がない。

『陽菜さんって…シャルの5人目の彼女…？』

テーブルの下にある手をもじもじしながら聞くと、シャルはため息をつき、ホットコーヒーを置いた。

「そうだよ。

嫌な思いさせてごめん。」

シャルは頭を下げたので、私は慌てて『大丈夫だから！』と言った。

『シャルに元カノがいるって聞いていたし、まさか会うとは思ってなくて、びっくりしただけだから。

…気にしてないよ。』

話していく度に声が小さくなったので、＂気にしている＂というのがビンビンと伝わったに違いない。

でも、それと同時に、キルアとのことでシャルはこんな気持ちだったのだと痛感した。

「気にしている感じがするけど。」

『…うん、本当は気にしてる。』

「ごめん。

でも俺はAが一番だから。」

顔が熱くなり、『もう…。』と言うと、シャルは小さく笑っていた。