過保護 ページ12
『え……。』
そう言うと、Aは涙目になって俯いた。
シャル「ちょっ、泣かないで!
今の言葉は、えーっと…言葉のあやっていうか…なんというか…。
Aは可愛すぎるからそんなに笑顔を振り撒かれると…悪い虫がよってきちゃうってことで…。」
フェイ「博識のシャルが語彙力失てるね。」
フィン「滑稽だなw」
シャル「フェイタンもフィンクスも黙って。」
少し殺気を放つとAはビクッと肩をふるわせた。
そして彼女の頬を一筋の涙がこぼれ落ちる。
シャル「え、あ、ごめんね…。
これはAに向けてじゃなくてあいつらに向けたやつだから…。」
おどおどしている俺を揶揄うように見てくるフェイタンとフィンクス。
ムカつきながらも殺気は抑え込んだ。
クロロ「大丈夫そうか?A、こっちにこい。」
と、クロロが両手を広げるので彼女は警戒しながら逆らうまいとクロロに近づく。
そして、彼女はクロロの前でちょこんと座った。
クロロ「A、少し持ち上げるぞ。」
そう言うとクロロは彼女の脇に手を差し込んで、ヒョイッと持ち上げた。
そして、自分の膝の上に彼女を乗せる。
クロロ「どうだ、落ち着くだろ?」
人の心音は心を落ち着かせる効果があるんだとクロロはそう言いながら彼女を優しく抱擁する。
その光景は何だか微笑ましくもあり羨ましかった。
マチ「で、Aはどうするつもり?」
クロロ「無論、蜘蛛に入れる。」
あくまで本人が了承すればの話だがなと団長はAを見る。
Aは上目遣いで団長の目を見つめ返した。
クロロ「可愛すぎないか?」
パク「皆も同じ気持ちよ。」
シャル「Aはどうしたいの?」
『…。』
フィン「まだ餓鬼には難しいんじゃねぇか?」
『……す。』
クロロ「ん?」
『はいります、くも。』
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作者名:きなこもち | 作成日時:2021年4月16日 17時