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月明かりがそっと差し込む真夜中の3時にふと目を覚ます少女
高い高いをしてもらった記憶を夢に見た
優秀すぎる兄弟子たちの背中に何とか追いつきたいけど
今日も1日紅茶を淹れて役に立たず終わる
「 」さあ唱えてごらん
顔を失くしたソーサラーは笑う
魔術は天使には使いこなせない
古くからの言い伝え
「 」は口にしちゃいけない
銀色の杖はただ弧を描く
灯りの灯ることのないシャンデリア
封じられた呪文はまだ本の中
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初めてできたお友だちは欲しがるもの全て有していて
近づく程に離れていく感覚を覚えた
手を引かれた夕食会カンテラを片手に立ち尽くした
寒くて尚暖かかったあの日が蘇る
「 」ほら唱えてごらん
面影の消えたソーサラーは笑う
降りても足の着けられぬ階段の
行く末は知らされぬまま
「 」は口にしなきゃいけない
エメラルドの瞳に涙一筋
捨て駒なんてのは始めからわかってる
ただあなたの役に立ちたいんだ
「 」
結局僕は出来損ないだった
でも君は素晴らしい魔法使いだ
最初で最後のおともだち
壊れて歪んで散った大事な大事な世界を
救ってやってくださいね
魔力の欠片もなかった少女は
今ひとり静かに眠りについた
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きなこもち(プロフ) - ダチュラさん» ありがとうございます(*'ω'ノノ゙ (2021年5月28日 6時) (レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!!御伽噺の遠回しな表現が、すごい……!! (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこもち | 作成日時:2021年4月4日 20時