38 ページ39
「…い！」
「ーい！」
「おーい！」
少しずつ鮮明になっていく視界の中目の前には大きな青藍色の瞳があった。
「いつまで寝てるんだ、A。」
時計を見るともう短針は8を指していた。
『ごめんごめん。さぁ、朝ごはんにしようか。』
あの夢を忘れたわけではないが、彼らに心配をかけまいと精一杯いつも通りを演じる。
青藍色の瞳の持ち主、クロロは特に疑う様子もなく食卓に走っていった。
私もその背中を追う。
食卓にはもうシャルとフェイが席についていた。
「あ！やっと起きた！」
「A、遅いね。」
『ごめんごめん。あ、今日の朝食は君たちが作ってくれたの？』
「うん！俺はオムレツを担当したよ！」
「ワタシはデザートね。」
「俺はスープを作った。」
『皆ありがとう。
それじゃあいただきます。』
あとは皆で楽しく朝食を済ませ、各自好きなことをして寛いでいた。
クロロはお気に入りの本を読み直したりしていて
シャルとフェイはトランプでずっとダウトをしている。(シャルの全敗だけど)
私はと言うと…
気分転換に教会の外を散歩中。
どうにかあの夢を忘れたかった。
忘れちゃいけないのは分かってるけどあの夢の内容が頭に残像のように映し出される。
お世辞にも平気とは言えないくらい嫌な感覚だった。
私はただ無心で教会が建つ荒地を一人歩いていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きなこもち(プロフ) - ダチュラさん» ありがとうございます(*'ω'ﾉﾉﾞ (2021年5月28日 6時) (
レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です！！御伽噺の遠回しな表現が、すごい……！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きなこもち | 作成日時：2021年4月4日 20時
