８.お兄さん ページ8
・
資料を纏めとこうとデスクに座ったら置きっ放しにしてたスマホがピコンと音を立てた。
山田「ナイスタイミング〜♪」
そんな事を言いながら何も考えずにスマホを開いたら
思わず「おぉ！」って声が出てしまって慌てて周りをきょろきょろしたけど誰もいなくてホッと胸を撫で下ろした。
別に悪い事をしてるワケじゃないのになんかスマホを隠すようにして覗き込んでしまう。
Aさんからメッセージが来るのなんて実は初めてで
なんなら連絡先の交換だって結構強引だったしいつもメッセージを送るのは俺からばっかで返事だってなんて言うか業務的な？
了解です とか おやすみなさい とかそんなんばっかなんだけど。
初めてのメッセージみたいにドキドキしながら開いたそこにはただ一言『ありがとう。』って書いてあって
俺はもうその一言だけで涙が出そうな程に嬉しくなっちゃうよね。
あぁやっぱAさんが好きだな〜ってまるで角砂糖でも舐めたみたいにじんわり心の中まで甘く蕩けちゃいそう。
しばらくその文字を眺めたままでいたけど…いや、これだけで喜んでる場合じゃないわ俺。
ふぅっ。と深く息を吐いて背筋をピンと伸ばし
『Aさん、やっぱり今日ご飯行こうよ。』
そうメッセージを送って やっと仕事を始めた。
けど、Aさんからの返信は全然なくて既読にすらならない。
山田「もー、やっぱ全然砂糖なんかじゃねぇわ。」
甘いと思ったのも一瞬で どうやら角砂糖の中には塩が仕込んであるらしい。
有岡「なに山田、砂糖と塩間違えた？」
いつの間にか経理から帰って来た大ちゃんがコーヒーをずずっと飲みながら言う。
山田「つうか大ちゃんいつも砂糖入れ過ぎだよ。そこまでしてコーヒー飲まなきゃいいのに。」
有岡「大人はコーヒーって決まってんだよ。」
山田「…ねぇ、Aさん元気だった？」
有岡「は(笑)？さっき会ったんじゃねーの？」
山田「そうだけど…全然連絡くんない。」
はぁっとため息をついてスマホ画面を開いたら それを覗き込んで来た大ちゃんが
有岡「またフラれたのか！仕方ない。お兄さんがご飯に連れて行ってあげよう！」
そう言いながら自分のデスクに戻ってった大ちゃんだけど俺、行くっつってないしまだフラれてないし！
まぁ…せっかくだから大ちゃんに付き合ってあげてもいいけどね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ジャニーズ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えこる(プロフ) - ななそんさん» ななそんさん♪別グループって・・・もしかして嵐でもJUMPでもないってことですか・・・？それなのに私のお話を見つけて読んで下さって、ほんとにありがとうございます。ちょとずつですがパスも解除しますのでこれからもどうぞよろしくお願いします。 (2018年7月8日 21時) (
レス) id: e6799d20af (このIDを非表示/違反報告)
ななそん(プロフ) - 別グループのファンでえこるさんの書かれるお話が好きで読んでいたのですが、こちらのグループのお話も一気に読んでしまうぐらいドキドキキュンキュンしてしまいました♪続きはまだ公開されていないんですね(T_T)気長に待ってます♪ (2018年7月7日 11時) (レス) id: 121aa162df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えこる
作成日時：2017年1月12日 11時
