【刀剣乱舞】僕に感情は不要だ(男主)

感情二十二つ ページ24

鳴狐side


今日はAは非番だった。だから、寝不足で周りに心配をかけることはなかった




でも、まさかAが厚たちと一緒に遊ぶとは思わなかった




厚たちに誘われて断る理由がないからきっと断らない。だから違和感はないけど、誰も遊べなんて言っていない




Aは人の言われたことをただ自分の意志など関係なく実行する




だから、遊びたいなんて思わないAは誘われただけでは遊ばないと思っていた




内番の途中で遊んでいるAを見た時は驚いた




もしかしたら彼にも遊びたいという思いが生まれたのではないかと思った




でも、それは考えすぎだったようだ




Aは遊んでいても何も感じなかったと言っていた




きっと彼らと遊んでいたのは何か違う考えがあったのだろう




それもきっと自分の為のことではないだろう




どうすればAに感情を与えることができるのだろう




部屋に戻ってからずっとこのことばかりを考えていた




狐「Aは何故彼らと一緒に遊んだのでしょう…？遊びたいとは思わないでしょうに…」




鳴狐「分からない。けど、自分の意志ではないと思う。こうすれば誰かが喜ぶ、とか…」




狐「もしや私めたちが喜ぶと…？」




一理あるかもしれない。以前、自分が遊びたいと思わないのかと聞いたから




もし一緒に遊べば自分が喜ぶと思ったから彼らと遊んだというのか…？




もしそれが本当だとしたらどうしてこんなに彼は自分の為に考え行動しないのだろう




すると、そこへ問題のAが部屋に戻って来た




「兄さん…？怒ってるの…？」




鳴狐「…いやなんでもないよ」




これ以上Aに何かを言っても何も変わらないだろう




自分のエゴでAを苦しませることもない




Aの感情は時間が解決してくれるだろう




暫くは今の現状を維持することにした




鳴狐「夕餉食べに行こう」




「？ うん」

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