二十三話 ページ23
Aside
A「えっと、課題は……」
出された課題の紙を見ながら廊下を歩く。そこに書かれていたのは以下のようなことだった。
『1.呪文を唱えずにシュガーを作ること。
2.アミュレット、及びマナエリアを見つけること』
…どうやらこの二つらしい。
A「マナエリア、アミュレット…。……そういえば私、おじいちゃんから聞いたような…」
確か、自分が落ち着ける場所や、そう言った空間を作ることができるものを指すんだったっけ、と考えながら、うーんと考え込む。正直、呪文を唱えずにシュガーを作るのはそんなに難しくない。だがマナエリアとアミュレットは別だ。
…というのも、おじいちゃんが魔法を教えてくれていた期間はとても短く、マナエリアやアミュレットの存在は知っていても、私自身に合う場所というのは探せていないからだ。
A「うーん…?ひゃっ!?」
カイン「おっと!?」
そんなことをしていたせいか、私は向こうから歩いてきていたカインさまと正面衝突して尻餅をついた。
カイン「だ、大丈夫か?怪我してないか?」
A「だ、大丈夫です…すみません、私がよそ見したばっかりに…」
カイン「いや、俺のほうこそごめんな。怪我がなくてよかった。……ん?これは…」
カインさまは地面に落ちた課題が書かれた紙を拾い上げ、読み上げる。
カイン「『呪文を唱えずにシュガーを作る、アミュレットを探す』…これ、課題か?」
A「は、はい。フィガロさまから出された宿題です」
カイン「ふむ…。…マナエリアとかもわかるのか?」
A「名前と意味は知ってます。…ただ、自分のそういった特殊な場所は見つかってなくて…」
カイン「ふーむ……ん?マナエリアを見つけてないのか!?」
はい…と小さく私は頷いた。原因は主に兄を探すことだけに集中していた私はそんなことに見向きもしなかったせいである。
カイン「…となると、当然ヒントも何もないわけだし、アミュレットもわからないよな…」
A「そうなりますね……」
カイン「んー……お、そうだ!」
何か思いついたらしいカインさま。頭の上にハテナが飛び交う私の手を握り、一緒に行こう、と声をかけられて走り出した。
私はなんのことかさっぱりわからないまま、手を引かれるがままに後を追うしかなかった。
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you(プロフ) - 最高です!!!もうめっちゃ大好きです!是非とも今後も更新頑張ってください! (2023年2月6日 17時) (レス) @page22 id: 56a826c2ae (このIDを非表示/違反報告)
abc(プロフ) - ozだぁ〜さん» コメント返信遅れて申し訳ありません!お褒めの言葉有難うございます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: 7cb8798e17 (このIDを非表示/違反報告)
ozだぁ〜 - オズ様、、、サイコーだぁぁぁぁぁぁぁあ!!! (2021年5月2日 9時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
abc(プロフ) - ミルクティーさん» コメント有難うございます!亀もびっくりな更新速度になってしまうかと思いますが、どうぞ宜しくお願いします! (2021年4月29日 18時) (レス) id: 7cb8798e17 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - コメント失礼します。この作品とても面白いです^^*更新、無理しない程度に頑張ってください。 (2021年4月29日 18時) (レス) id: 5709ed91f3 (このIDを非表示/違反報告)
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