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夏油「数が多いと言うだけで、
強者が弱者に埋もれ虐げられることもある
そういう猿共の厚顔ぶりが
吐き気を催す程不快だと私は言っているんだ」
〈憂太、憂太ぁ"〉
乙骨「大丈夫
慣れてきた」
夏油「問答は終わりかい?」
〈あっ……〉
夏油の一撃をくらい吹き飛ばされた乙骨を守るように抱き抱える里香。
乙骨は里香の元を離れもう一度戦闘状態に入る。
夏油「 (更に速い!!) 」
そして乙骨は刀に呪力を貯め、夏油を切るが
なんとボロボロに砕けてしまったのだ。
夏油「駄目じゃないか、急にそんな呪いを込めちゃ
器がもたない、悟に教わらなかったのかい?
呪いは少しずつ──」
ゴッと音と共に乙骨は夏油の顔面にワンパンを決める。
夏油「…………やるじゃないか」
乙骨「分かんないよ!!
高専以外の呪術師のことなんか知らないし!!
お前が正しいかどうかなんて僕には分かんない!!
でも僕が皆の友達でいるために
僕が!!僕を!!
生きてていいって思えるように
お前は殺さなきゃいけないんだ」
夏油「自己中心的だね、だが自己肯定か
生きていく上でこれ以上に大事なこともないだろう
ならばこちらも全霊をもって君を殺す」
〈まって……〉
夏油「もう質も量も妥協しない
知っているかい?
特級を冠する人間は4人、呪いだと16体存在する
これはその内の一体」
特級仮想怨霊[化身玉藻前]
夏油「更に私が今所持している4461体の呪いを君にぶつける」
呪霊操術極ノ番[うずまき]
そう言うと、夏油の後ろから巨大な渦巻きが現れた。
その渦巻きには手や足、顔などが付いてあった。
夏油「乙骨、君が折本里香を使いこなす前に
殺しにきて本当によかった」
すると乙骨は何かを決めたのか目を瞑った。
そして里香を抱きしめ「里香」と呼んだ。
〈なぁ、に〉
乙骨「いつも守ってくれてありがとう
僕を好きになってくれてありがとう
最期にもう一度力を貸して
コイツを止めたいんだ
その後はもう何も要らないから
僕の未来も、心も、体も、全部里香にあげる
これからは本当にずっと一緒だよ
愛してるよ、里香」
一緒に逝こう?
そう言ってチュッと里香にキスをした。
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Hiyoriusui1211(プロフ) - 禪院ですよ (2021年4月16日 17時) (レス) id: bfed2b86e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おなす。Ёё | 作成日時:2021年3月14日 21時