幼馴染は意地悪社長

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Aside



阿部「それで、大学時就職先もほとんど同じ理由でAに着いてったって訳です」


「な、なるほど……」



学生時代の亮平が、まさかこんなことを考えていたとは知らなかった



阿部「まあ、Aから告白してるとことか見てるとちょっと苦しかったけどね」


「なんかすいません」


阿部「良いよ。今、こうやって一緒に飲めてるから」


「そっか」





阿部「A」


「ん？」


阿部「ちゃんと言わせて」


「…………うん」


阿部「……俺は、Aが好きです。俺の彼女になって欲しい」



告白されると分かっていたけど、なんて返事をすればいいんだろ。嬉しいんだけど、だけど………








「……私、亮平のこと恋愛対象して見たことないし」


阿部「知ってる」


「何ならちょっと苦手だし」


阿部「知ってる」


「す、スタイル良くないし」


阿部「知ってる」


「あ、頭も良くないし」


阿部「知ってる」


「運動神経悪いし」


阿部「知ってる」


「り、亮平の周りに来る人達より色々劣ってるし」


阿部「知ってる。………他の人なんてどうでもいいんだよ」









.









.









阿部「俺は、ありのままのそのままのAが好きなんだ」


「っ………」




少しだけ視界がぼやけた


こんなにも私のことを好きでいてくれる人が居たのか

私が他の異性を好きなったり、告白したりされたりとかされて、それをずっと見てて苦しかったはずなのに、諦めてもおかしくないのに、ここまで……




「………でも、」


阿部「でもとか言うな。Aがそういう目で見てないのはずっと一緒に居たんだから分かってる。だから、………覚悟して」


「えっ？」



阿部「絶対、好きにさせるから」



ずっと真剣な顔で話していたけど、これまでにないまた真剣な顔の亮平



阿部「あっ、だからってまた俺から逃げるとか無しだから」


「しないよ。逃げられないって分かってるし」


阿部「なら良かった。これからもよろしく頼むね。社員さん」


「こ、こちらよろしくお願いします。社長」





素能商事の社長兼私の幼なじみの阿部亮平

そんな彼から好意を受け取った。その気持ちに今は答えなれないけど、彼に『絶対、好きにさせる』と言われた

この幼馴染と私はこれからどうなるんだろう

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