幼馴染は意地悪社長 (ページ44)

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阿部side

中学の時にはもう自覚はしてたかな

幼馴染だから余裕こいてたんだけど、まだ入学して１ヶ月ぐらいの時、俺がトイレから教室に戻る時に

モブ生徒『なあなあ、3組に可愛い子が居るぞ！』

モブ生徒『えっ、マジかよ！』
モブ生徒『見に行こうぜ！』

他クラスの男子生徒が、そんな風に話していたのを聞いた。3組って俺のクラスだよなぁなんて思いながら、俺も男の子だからちょっと気になって、その3人の後ろから教室を覗いた

モブ生徒『おい、どこだよ』
モブ生徒『あそこだよ！あのお下げの子！』
モブ生徒『はあ？どこだよ？』
モブ生徒『あそこだって！』

そう言いながら、1人の男子生徒は指を指した

その指先には

お下げ髪のAが居た

『えっ……』

正直、驚きを隠せなかった

モブ生徒『おおーあの子か』
モブ生徒『可愛い。確かに可愛い！』
モブ生徒『だろう笑ああ、彼氏とか居んのかな〜』

それと同時に思った。このままじゃ、Aが誰かに取られるって

だから、同じ委員会になって、同じ班になれるようにしてたし、ずっと隣の席も狙ってた。行きも帰りも一緒に帰ったりして

ずっと一緒に居れば、みんなが勝手に『あいつら付き合ってんのか？』みたいな噂が出来て、Aを狙う人減るかなって

案の定、その噂は出来てた。だけど、それでも告白するやつは居たんだよね

モブ生徒『八嶋、俺、お前が！s『あっ！A〜こんなとこに居たの？』

俺は、告白現場を見つける度、告白されるなんて知らないフリしてそこに近づいて

A『亮平？どうしたの？』

『なんかさあ、先生がAのこと探してるっぽいんだよね〜』

A『えっ、そうなの？』

『うん。だから………あっ』

たった今、気づきましたみたいな雰囲気出て

『ごめん。お邪魔だったみたいだね……後でまt『いや、』

モブ生徒『や、やっぱ何でもないわ！さっきのは忘れてくれ！じゃ！』

告白するのは勇気がいる。こうやって割り込むと大抵の男子生徒は居なくなる

A『……行っちゃった』

『ごめん……』

A『いや、良いけどさぁ。で？誰が私のこと探してたの？』

『あれ？誰だっけ？』

A『出た。亮平のおっちょこちょい』

『へへへ』

実際は誰も探してたない訳だから、おっちょこで済んだのは助かった

.

A「えっ、あれおっちょこじゃなかったの！？」

「うん。ごめんね」

A「まじか……」

【文字数………】