幼馴染は意地悪社長

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さっきまで、ふっか先輩と居酒屋で呑んで食べてたのに、気づいたらなぜか亮平におぶられてた


どこに向かってるか分からないけど、亮平はゆっくり歩いてる






「えっ、なんで？」


阿部「ふっか先輩から連絡あったんだよ」


「それでわざわざ？」


阿部「ふっか先輩、今のお前の家知らないからって」


「えっ、亮平にも教えてないんだけど」


阿部「おばさんから聞いた」




おばさん。つまり私の母親

あのおしゃべり……
ってことは、私の家に向かってんのか




阿部「まあ、聞かなくてもAの履歴書見ればいいんだけどね」


「ちょっと、それはプライバシーの問題になるじゃん」


阿部「俺、社長だもん」


「職権乱用だ」


阿部「あはは笑」



この感じ……





阿部「懐かしいな。この感じ」


「……私も同じ事思ってた」


阿部「確か、いつかのサークルでの飲み会だったけ？こうやってお前の事おぶって帰ってた」


「うん」


阿部「弱くはないけど、酔うと眠っちゃう。変わってねぇな笑」


「悪かったわね。変わってなくて」


阿部「いいんだよ。お前はそのままで変わってなくても」


「亮平？」


阿部「俺は？Aから見て何か変わった？1年会ってなかったけど」


「……………変わった、かな」


阿部「どういう風に？」








「…………かっこよくなってた…」




それからいうのは、家に着くまで亮平は黙り込んでしまった

アパートなので、部屋の前で下ろしてもらった








「ありがとう」


阿部「あんまり呑みすぎんなよ。俺が迎えに行けるとも限らないから」


「大丈夫だよ〜」


阿部「今日大丈夫じゃなかっただろうが」


「すいやせん」


阿部「じゃ、おやすみ」


「おやすみ」




亮平は、来た道を戻って行った

明日は土曜日かぁ。何しようかな

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