可愛さが凶器 ページ22
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「あーっ!月島!なんでA先輩にくっついてんだよ!」
「俺も入れてください!」に俺が反応するより早く、そう声が聞こえる。
その声に蛍は赤面から一転、すっと無表情に戻り俺から離れた。
「A先輩っ!!」
「翔陽っ!!」
もう恒例の再会のハグ。
ぴょんっと身軽に飛びついてきた愛しい後輩との久しぶり(数時間ぶり)の再会に俺の心は崩壊寸前だ。
「はぁ翔陽……会いたかった」
「おれもです!今日いつもみたいに先輩の応援がなくて、お昼も会えなくて…寂しかったです」
蛍に続いて、翔陽もぎゅうっと俺の首元に抱き着く。
そして耳元で、小さく「もう他の学校行っちゃいやです…」と呟いた。
「可愛いの暴力…!!」
ちょっと信じられないくらい可愛すぎて理解できない。
素直じゃない蛍も可愛いけど素直すぎる翔陽はもはや凶器、俺の理性を削り取る凶器。
「今死んでも悔いは……ある、結構ある。一緒に風呂入ってねぇし飯食ってねぇ」
まだ死ねないな、と呟くと翔陽に「絶対死んじゃだめです」と涙目で訴えられたので絶対死にません。
「………あのぉ、感動の再会中すみませんけど、」
翔陽と
「A先輩いい匂いしますよね!先輩の匂い好きです!」
「翔陽はいつも太陽の匂いするよな、好きだ」
というやりとりをニコニコしながら繰り広げていると、黒尾がまるで化け物か未確認生物を見るような目をしながら話しかけてきた。
木兎と赤葦と灰羽もコイツヤベェ、みたいな顔で見てくる。
「あ?なんだよ」
「いや……雰囲気違いすぎじゃね?」
「はぁ?俺別にいつもと変わんないよな?」
翔陽と蛍に同意を求めると、二人とも頷いた。
「A先輩はいつも優しいですよね!」
「…まぁ騒がしいですけど、居なきゃ居ないで調子狂うっていうか…」
「ほんとそういうとこだぞ、好き」
俺ほんと愛されてる。俺も愛してる。
「え……さっきまで"お前らに欠片も興味ねぇ"みたいな態度だったじゃん」
「いや今も興味ねぇけど」
だってお前ら3年じゃん、と付け加えると4人はいよいよ訳が分からないという顔をした。
分かってくれよ。
「俺は後輩専門。同い年には興味ねぇし他校の後輩もそこまで興味ねぇ」
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春千瑠 - はぁぁぁぁ……尊い……基本主受け苦手なんですけど、この作品は面白いです❗大好きです❗(唐突な告白) (2022年12月30日 13時) (レス) @page38 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
コア(プロフ) - うわーん男主総受けウマウマwww。続き待ってます! (2020年1月5日 14時) (レス) id: 152d2c568b (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2019年10月14日 12時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)
鴎外 - バンッバンッバンッ(床を叩き乍悶えつつ紅色をタラタラと)あァ蛍オチになれ (2019年10月6日 21時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
木葉夕陽(プロフ) - あーあーあーあーこのまま菅さんオチに((())) (2019年8月19日 2時) (レス) id: 2206744357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:叶 | 作成日時:2019年4月13日 23時