ローテーションとか聞いてない ページ14
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いや別に、知らないわけじゃないけど。
明らかに後輩じゃないヤツに声をかけられるとそう返してしまうのはもう反射だから仕方ないと思うんだ。
「ひどいな!この前練習試合で会ったでしょ!?」
「あーそういえばいたような」
確かオイカワ…とかいうヤツだろ。
翔陽と飛雄の速攻の感動でほかの記憶はほぼ飛んでるからな、あんま覚えてねぇわ。
「まーどうでもいいじゃん、自分とこ並んでた方がいいんじゃねーの」
既に白鳥沢(だと思うチーム)は堂々と並んでいて、青城も我関せず(というか他人のフリ)で並んでいる。
「本当にAは後輩達とそれ以外の対応の差が別人レベルだよな」
「後輩じゃなくても大地達は愛してるっていつも言ってんだろ」
全校がステージの前に整列し、音駒の監督から話される注意事項等を聞く。
ほぼグルグル試合をしていく形式で、最後の数時間に試合で出た課題点を元にチームで練習するらしい。
「あー、最後に1つ。音駒、白鳥沢、青城にはマネージャーがいない。
参加校は5校だがマネージャーは4人だ。マネージャーがつかない学校は手の空いたマネージャーが分担してドリンク等の仕事をして欲しい。
だが固定してしまうとその学校はずっと記録等を取ることができないのでな、マネージャーは毎日ローテーションしてくれ」
おっと、膝から崩れ落ちそうだ。
いや、崩れ落ちたけどな、旭が支えてくれた。
……もしかしたら聞き間違いかもしれない。
そんな希望を込めた目で音駒の監督を見つめると、バッチリ目が合い微笑みかけられた。
「なお、ローテーションの仕方はマネージャー同士で決めてくれ」
鬼畜じゃねぇか。
一瞬笑いかけられたから期待したのにさ……。
後輩は「先輩じゃないなんて寂しいです…」という目で、3年は「お前他校でやっていけんのか」という目で見つめてくる。
無理だ、やっていけるわけがない。
こんな…ッこんな可愛い後輩達が近くにいるというのに見ず知らずの野郎共を見なくちゃいけないなんて…ッ。
「Aさん…だ、大丈夫ですよ!ご飯も風呂も寝る部屋も一緒なんですから」
「忠ぃ…優しい子に育ったな……」
「寂しかったら会いに来てくださいよ!いやむしろ俺から会いに行きます!!」
「夕…さすが男らしいな…」
その後も後輩達に慰められ励まされ、なんとか気力の限り部屋まで荷物を運んだ。
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春千瑠 - はぁぁぁぁ……尊い……基本主受け苦手なんですけど、この作品は面白いです❗大好きです❗(唐突な告白) (2022年12月30日 13時) (レス) @page38 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
コア(プロフ) - うわーん男主総受けウマウマwww。続き待ってます! (2020年1月5日 14時) (レス) id: 152d2c568b (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2019年10月14日 12時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)
鴎外 - バンッバンッバンッ(床を叩き乍悶えつつ紅色をタラタラと)あァ蛍オチになれ (2019年10月6日 21時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
木葉夕陽(プロフ) - あーあーあーあーこのまま菅さんオチに((())) (2019年8月19日 2時) (レス) id: 2206744357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:叶 | 作成日時:2019年4月13日 23時